■アンネ・フランクの家で詳細な“前世記憶”がよみがえる
休暇中の両親がバーブロをヨーロッパ旅行へ連れて行った時のことだ。アムステルダムに到着すると、事態は少し不穏な様相を見せはじめた。
一行は観光スポットにもなっている「アンネ・フランクの家」を訪れることにしたのだが、これまで一度もアムステルダムに来たことがないバーブロが道案内役を買って出ると、入り組んだ路地を迷うことなく通り抜け、いとも簡単に目的地に到着したのである。今は博物館になっているアンネ・フランクの家は、アンネの家族がナチスの迫害から逃れるため隠れ家として住んでいた家であり、かの有名な『アンネの日記』は、屋根裏の部屋でが書かれたものだ。
アンネ・フランクの家に到着したバーブロは、驚いたことに家の周囲が以前はどんな様子であったのか、そしてアンネの部屋にどんな写真が飾ってあったかについて話したのだった。たとえば、アンネ・フランクの家に以前は外階段などなかったとバーブロが指摘したが、実際その外階段はアンネが住んでいた頃にはなかったという。
このバーブロの事例を含む“生まれ変わり”について探究したウォルター・センキフ氏の著作『Born Again』 によれば、この時のアンネ・フランクの家への訪問で、他にいくつもの奇妙なことが起こったという。
家に入るとバーブロは突然体調を崩して冷や汗をかき、呼吸が荒くなり、それでも家の奥へと進みアンネが使っていた小さな部屋に入ると、嘘のように元気を取り戻したのだという。そして、部屋の壁を見て「ほら、映画スターの写真はまだそこにある!」と叫んだのだ。アンネが好きだった映画スターのポスターが、壁のその部分に貼られているというのである。
しかし、壁にはポスターも絵も何もなかった。当惑した両親は館内のガイドにもともと何か貼られていなかったか尋ねてみると、確かにそこには写真が飾られており、盗難や破壊を恐れて一時的に撤去しているのだとの説明を受けたのである。
アンネ・フランクの家を訪問した際に起きたこうした出来事によって、両親はバーブロがアンネ・フランクの生まれ変わりであることを認めざるを得なくなったのだった。
しかし、皮肉なことに、この時期からバーブロの“前世記憶”は失われはじめ曖昧になってきたという。これには当人も危機感を感じ、自伝である『And the Wolves Howled 』を執筆し、アンネ・フランクであった頃の“前世記憶”を忘れてしまう前にできる限り思い出して書き留めたのである。
またアンネの生涯を研究することで、バーブロはアンネと自分の多くの奇妙な共通点を見出した。たとえば幼い頃から制服を着た男(強制収容所の看守)を恐れていたことや、豆類が嫌いであったことも共通していた。また、シャワーを浴びずバスタブだけに浸かって入浴することや、強制収容所で丸坊主にされたトラウマから髪を切るのを嫌っている共通点もあった。さらにアンネと同じく天才的文学少女であったことや、顔の造りもアンネと共通する部分が多いことにもバーブロは気づいたのである。
そして後年、アンネの親戚で唯一存命中だったいとこのバディ・エリアスに会う機会を得たバーブロだったが、2人がじっくりと話し合った後、バディはバーブロが本当にアンネ・フランクの生まれ変わりであると確信したという。誰もが知る歴史上の人物であるからこそ判明したともいえる彼女の“前世記憶”だが、自分の人生で実際には体験したことのない“記憶”を持つ人は案外多いのかもしれない。興味深い“生まれ変わり”と“前世記憶”について今後どのようなエピソードが報告されてくるのか、折に触れてチェックしていきたい。
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
提供元・TOCANA
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