アメリカ株式市場がこのところ踊り場相場でそこからの展開がない理由の一つは市場が大統領選を「どっちもどっち」と評しており、いずれが大統領になっても不安材料を残すかもしれない懸念を消化しきれていない点もあるとみています。(経済のソフトランディングへの不安感が冴えない相場の主たる理由である点は変わりません。)

個人的には投資済みのアメリカ株からはいったん撤退をするために売却を進めています。今日もアメリカ株を4銘柄ほど売却し、残り僅かになります。理由は可能性として左派的な色彩を更に強めるかもしれないアメリカは明らかにピークを過ぎて将来を模索する公算が高いとみるからです。

トランプ氏になった場合でも極端な政策が「奇をてらう」様相にも見え、少なくとも8年前の興奮とか話題性はないし、それ以上にトランプ氏が歳をとり、かつての政策推進のパワーを感じさせないのです。個人的にはトランプ氏のほうがベターだと思いますが、期待感は薄いのです。

ところでカナダでひょっとすると解散総選挙があるかもしれません。与党と一定の協力関係を持っていたNDP(新民主党)がその関係を解消をしたためで与党の法案が通りにくい状態になり、政権運営が厳しくなるためです。

トルドー政権は支持率が一貫して下がっており、選挙がある場合、政権交代の可能性は高いとみています。その場合は中道右派が政権を握ります。今年が選挙イヤーであり、多くの国で様々なサプライズが起きているのと同様、「今に不満を持つ国民」が新味を求めていると理解しています。だからこそ、自民党総裁選も「我こそ」と思う方々が新味だか珍味だかわかりませんが、いろいろ主張しているわけです。

ところがアメリカ大統領選の場合、新味のはずのトランプ氏が新味のハリス氏に乗っ取られた感じになっているのです。トランプ氏にとってバイデン氏が相手なら勝てたでしょう。すっかり読めなくなりました。

本日の討論会は展開次第では一定の方向性が出ますが、個人的には最後の最後までもつれそうな気がしますが、個人的に期待値はすっかり下がってしまいました。さてどうなることやら。