株式会社主婦の友社は、『もしかして発達障害?「うまくいかない」がラクになる』を発売しました。
生きづらさを感じ、生活上の困りごとを減らしたい人に向けて刊行されたという本書。出版に至った背景には、「発達障害」の診断数がこの10年ほどで飛躍的に増加していることがあるといいます。
また、今の大人が子どもの頃は発達障害の診断が一般的ではなかったため、大人になってから「もしかして自分は発達障害なのでは?」と考える人も増えているそうです。
4コマ漫画で自分の特性をセルフチェック
本書は、日常生活で起こりがちな「あるある」シーンを4コマ漫画で紹介。
例えば、「ADHDの人は失くしものが多い」という項目では、鍵が見つからず家に入れない人の漫画とともに、ADHDの人が記憶を一時的に保存しておく「ワーキングメモリー」の容量が小さい傾向があることが解説されます。
また、「ASDの人は仕事上もトラブルが多め」という項目では、ASDの人が相手の気持ちを理解することが苦手なため、職場などで人間関係のトラブルが起こりやすいことを説明しています。
イメージしやすく、誰にでも起こり得るエピソードとあわせて、発達障害の可能性を探るための項目を掲載し、セルフチェックをうながします。
発達障害の特性を知って「ラクになるコツ」を知る
発達障害の特性をわかりやすく解説して、具体的なアドバイスを紹介しています。
「片付けが苦手」という悩みには、「最初から完璧を目指すのではなく、まずは60点を目指す」というように、現実的な目標設定をすることをすすめています。
著者プロフィール
司馬理英子
司馬クリニック院長・医学博士
アメリカで4人の子どもを育てるなか、ADHDについての研鑽を深め、東京都武蔵野市に発達障害の専門クリニック「司馬クリニック」を開院。以来、子どもから大人までの治療を行っている。