オアスペ(Oahspe)とは、1882年に歯科医のジョン・ニューブローが自動書記で記した書物のことである。オが空、アが大地、スペが霊を意味しているというこの書物は、彼が神の啓示を受けてタイプライターにより記したものであると言われている。
宇宙の創造から始まる一連のテキストは、旧約聖書の1.5倍にもなる200万字の字数にも及んでいる。一般に「啓示書」とも言われているが、神からの啓示に基づき記したということから、単に未来を予測した「予言書」ではなく「預言書」という呼び名で表されることもある。
さて、膨大な内容となっているこのオアスペには、不思議なことに日本と強く関連した個所が多く記されている。その前に、オアスペの大まかな概略を述べておきたい。
オアスペによると、創世神ジェホヴィは太陽、その次に地球などの惑星、そして生命を創造していった。生命の中で第一人類として「アス」を創り、大天使セザンテスを彼らの導き役として任せ、その後に第二人類「イヒン」が誕生する。
イヒンは、最も優秀な人類で「聖なる民」として神のお気に入りでもあったが、のちに禁を破ったイヒンたちによって第三人類「ドルーク」が誕生、その後はさらなる人類の誕生と共に争いが絶えない世界となった。
神はお気に入りのイヒンを残して飢饉による世界のリセットを試みた。結果、事前に知らされていたイヒンと、屈強な肉体を有していたドルークのみを残し、他の人類は皆絶滅した。
イヒンは多くの大陸を開拓し繁栄を築いたが、霊性に偏って肉体が衰えたために子孫を残せなくなってしまった。ここで再びイヒンとドルークが交配され、絶滅した第五人類「イフアン」が復活すると、再び争いが広まってしまい、この時パン大陸にいたイヒン以外が絶滅されてしまった。神は人類を救うためにパン大陸を太平洋に沈めることを決め、残ったイヒンたちを船団で世界に散らせることとなった。この展開は、ノアの箱舟と大洪水に受け継がれたと言われている。
ここまでの記述で確認しておきたい事項として、この沈められたパン大陸はセザンテスが地球を5地域に区分したうちの一つであり、その中でも最も特別な場所とされていたことである。なぜならば、そのパン大陸の上空には天使や神々の住む世界が繁栄していたからである。このパン大陸はムー大陸のモデルにもなったものではないかと言われているが、オアスペではなんと、日本がかつてパン大陸の一部であったとの記載がなされているのである。
また、オアスペの記述にはあの『竹内文書』と類似した点が多いとの指摘もある。たとえば、飢饉後に神の船に乗ったイヒンが5大陸を視察するという内容は、古代のスミラノミコトが天空浮舟(あめそらのうきふね)を使って世界を巡行したという内容に似ている。何より、竹内文書では5色の人種がいたという点もオアスペと重なる。さらには、「ミヨイ」「タミアラ」と呼ばれる大陸が沈んだという点まで酷似しているというのだ。
さらに、ドルークとイフアンの交配によって、現代人類として繁栄している第六人類が誕生したが、いわゆるイヒンの有した「聖なる民」の血は受け継いでいない。だが、実はそのイヒンのわずかな生き残りは一部を残したパン大陸に辿り着いたと言われている。つまり、パン大陸の一部であった日本に住まう日本人は、聖なる民イヒンの血を受け継いだ生き残りということになる。
そして生き残ったイヒンの持つ使命とは何か。オアスペによると、この世界は4柱の偽神の宗教を無くすことで世の争いは無くなり、それは創造神ジェホヴィと「ある民族」が共有した言葉によって達成されるという。この言葉は、神とその民によって封印されたが、その封印を解く鍵を握っているのが、すなわち日本人だと言える。
日本人が今後の世界を平和に向かわせる鍵となる存在であるとするならば、このオアスペの内容は特に注目すべき視点に富んでいる書物と言えるだろう。
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【文 ZENMAI】
文=ZENMAI(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
提供元・TOCANA