難関資格であれば、1年から2年、そして数年単位の受験期間になることも珍しくありません。

その間、一直線に合格へ向けての最短ルートを走り切れる人はごくわずかといえます。多くの受験生は不安に駆られる時期を経験するものです。そんなときに、ゴールまでのマイルストーン(標石)があれば迷わず進むことができます。

桐ケ谷さんが、本書で解説しているのは、国家資格取得のための方法論です。また、効率性が重要であることを終始うたっています。来るべき日に備えておきましょう。

無意味な民間資格に気をつけよう

最近よく耳にするのが民間資格の問題点です。アクチャリー、英検(実用英語技能検定) 1級、国連英検 特A級など、評価が高いものもありますが、なかにはトンデモ資格が存在します。

資格の文字が躍るたびに、「簡単に取得できて、重宝されて、稼げる資格はないか?」と考えてしまうのでしょう。そこに隙ができるわけです。

冷静になれば簡単に判断できます。資格は、ある一定以上の知識や技術、能力があることの証明です。それが「簡単に取得できるもの」であるのなら、誰もが持つ「標準」となり、価値を見いだすことができないものになってしまいます。

「稼げる」には、相手にとって必要なもの、貴重なものでなければなりません。それが簡単であるわけがないのです。このような甘い考えを持っていると、「資格団体や資格スクールにとって都合のいい資格」を取得することになってしまいます。“カモ”になってしまうわけです。

すべての団体を否定するものではありませんが、資格取得をしても生かすことができていない人が大勢います。渦中にいる人はまったく気づきません。どの分野であっても、資格さえ取得すれば簡単に稼げる仕事などないと心得ておく必要があるでしょう。

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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