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ランエボやインプレッサ以前の、元祖WRC最強国産ラリーマシン!

ランエボやインプレッサ以前の、元祖WRC最強国産ラリーマシン!

「1990年代WRC日本車黄金期」の元祖として先陣を切り、2年連続2冠を成し遂げた歴代最強マシン!2代目トヨタ セリカGT-FOUR【推し車】
(画像=ランエボやインプレッサWRX以前、WRCでもっとも派手に暴れまわった日本車といえば2代目セリカGT-FOURだ、『MOBY』より 引用)

過去にMOBY編集部がAIに質問した、「30~50代のクルマ好きが気になる名車」シリーズとして記事化されたうち、好評な車種をセルフリメイクするリバイバル規格。

今回は”宿敵ランチアを撃破!元祖「WRC最強の国産4WDターボ」ことトヨタ セリカGT-FOUR【推し車】”として記事化された、歴代トヨタ セリカGT-FOURのうち、2代目ST185型について紹介します。

最後の5ナンバーサイズセリカである5代目T180系セリカをベースにしており、初代ST165型と異なり最初からWRC(世界ラリー選手権)グループA参戦を考慮されて開発した2代目セリカGT-FOUR。

投入はモデル末期の1992年からでしたが、それだけに熟成されて戦闘力は高く、1993年には日本車初のダブルタイトル(マニュファクチャラーズ&ドライバーズ)を獲得した、ランエボやインプレッサ以前の日本車最強ラリーマシンです。

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2代目FFセリカベースで、最初から設定されたGT-FOUR

2代目FFセリカベースで、最初から設定されたGT-FOUR

「1990年代WRC日本車黄金期」の元祖として先陣を切り、2年連続2冠を成し遂げた歴代最強マシン!2代目トヨタ セリカGT-FOUR【推し車】
(画像=5代目セリカのモデルチェンジとともに登場、5ナンバー車だと線の細さを感じるが、スキーに行くのも便利な4WDスペシャリティクーペとして、RVブームによるクロカン4WD台頭までデートカーとしてよく売れた,『MOBY』より 引用)

1989年9月、トヨタのスペシャリティクーペ「セリカ」は5代目T180系へモデルチェンジ、先代T160系からコロナ/カリーナとプラットフォームを共用したFFクーペの2代目で、4ドアクーペ版もカリーナED(2代目)に加え、コロナEXiV(初代)を追加しています。

基本的には「流行のリトラクタブルヘッドライトを採用した、3ドアファストバッククーペ(海外仕様には2ドアクーペもあり)/2ドアコンバーチブル」という点は先代と共通、プラットフォームもキャリーオーバーですが、内外装や足回りのリファインが進みました。

先代では途中から追加された4WDターボ版「GT-FOUR」も最初から設定されており、バブル景気の波にも乗って、スキーに行くのも便利なデートカーとしてなかなかよく売れ、街中でもよく見かけたものです。

4WDターボシステムを支える3S-GTE型2リッター直4DOHCインタークーラーターボエンジンはセラミックターボ化などで先代から40馬力もパワーアップされた225馬力を発揮し、フルタイム4WDのリアデフには日本初のトルセンLSDを採用。

グレードは豪華装備の「GT-FOUR」を筆頭に、装備を簡略化した「GT-FOUR Vパッケージ」と、ラリーベース車の「GT-FOUR ラリーパッケージ」の3種類があり、1990年8月には全幅1,785mmのワイドボディで3ナンバー化した「GT-FOUR A」も追加しています。

ライバルは三菱 ギャランVR-4やスバル レガシィRSといったスポーツセダンに対し、クーペで4WDターボというのが特徴でした。

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日本車初のWRCダブルタイトル獲得

日本車初のWRCダブルタイトル獲得

「1990年代WRC日本車黄金期」の元祖として先陣を切り、2年連続2冠を成し遂げた歴代最強マシン!2代目トヨタ セリカGT-FOUR【推し車】
(画像=ワイドボディ化と各部のチューニングにより、原型とは異なる迫力があったGT-FOUR RCベースのグループAラリーマシンは、WRCで大活躍した,『MOBY』より 引用)

ワイドボディ化されたST185H型が、「GT-FOUR A」というグレード名からグループAホモロゲーション車両のようにも思えますが、この場合のAは「グループA」ではなく「アドバンスド」の意で、あくまでGT-FOURの3ナンバー版。

これをベースに1991年9月、本格的なグループAホモロゲーションモデルとして全世界5,000台(国内1,800台)の限定発売になったのが「セリカ GT-FOUR RC(ラリー・コンペディション)」です。

これは真のWRC用エボリューションマシンで、グループAマシンとしての基本性能を引き上げるべく、ターボチャージャーはコンプレッサーの入口径を拡大するとともに、耐久性に優れたメタルタービン化などで235馬力に出力向上。

エンジン本体もWRCでの過酷な使用に耐えるべくバルブ周りの冷却性能を上げる加工などが施され、インタークーラーは上置きのままながら水冷化、ボンネットは単純なインテークが開いたものから、エアインテーク&エアアウトレットつきの複雑な形状になりました。

このGT-FOUR RCをベースに1992年から参戦したWRCでは、同年にカルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得すると、翌1993年にはワークスが撤退し、プライベーター参戦となったランチア デルアに代わりフォードワークスのエスコートRSコスワースと激闘!

最終的にはランチアから移籍したユハ・カンクネンのドライバーズタイトルと、マニュファクチャラーズ(メーカー)タイトルのダブルタイトルを獲得しました。

翌1994年も後継機ST205型(3代目セリカGT-FOUR)の開発遅れから、WRCの大半を戦ったST185H型2代目セリカGT-FOURは、ディディエ・オリオールのドライバーズ&マニュファクチャラーズを獲得、2連連続2冠を達成する原動力となっています。

3代目ST205型は大きく重くなって苦戦したことや、スバル インプレッサWRX、三菱 ランサーエボリューションの台頭に埋没したため、2代目ST185H型セリカGT-FOUR RCこそが、「WRC日本車黄金期の元祖であり、歴代モデル最強」と言えるでしょう。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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