先日、オーストラリア、シドニーのクージービーチに、数百個もの奇妙な黒い球体が漂着し、ビーチが閉鎖された。専門家たちは、その正体を突き止めようと調査を進め、この海洋ミステリーはオーストラリアで大きなニュースとなった。

 謎の球体は、砂浜に大量に打ち上げられており、ビーチを訪れた人々を困惑させた。健康被害の可能性も懸念され不安が広がった。

正体はタールボール

 しかし、検査の結果、球体は「タールボールの組成と一致する」炭化水素系の汚染物質で構成されていることが判明し、謎は解明された。作業員たちはビーチからすべての球体を回収しようと作業を続け、ビーチは閉鎖されたままである。

 地元のディラン・パーカー市長は、「地方議会としての私たちの最優先事項は、人々の安全を守り、可能な限り海岸と海洋環境を保護することです。私たちは、専門の産業衛生士と廃棄物処理の専門業者を雇い、現在、ニューサウスウェールズ州環境保護庁と合意した安全作業方法書に従って、ビーチから体系的にゴミを取り除いています」 と述べている。

 専門家たちは、汚染の規模とタールボールの出所を特定するために、調査を継続する予定である。

 有力な説としては、沖合を航行する船舶からの油漏れが原因であるとされている。しかし、何よりも重要なのは、ビーチを訪れる人々の安全を守ることだ。

 タールボールは、原油が海面に流出した際に、波や風などの影響で、海水中の砂や貝殻などと混ざり合い、球状に固まったものである。タールボールの漂着は、世界各地で発生しており、海洋汚染や生態系への影響が懸念されている。

 2010年には、メキシコ湾で発生した原油流出事故により大量のタールボールがアメリカ南部の海岸に漂着し、大きな問題となった。また、2019年にはブラジルの北東部の海岸に、原因不明のタールボールが大量に漂着し、海洋生物や観光業に深刻な被害をもたらした。これらの事件は、海洋汚染の深刻さを改めて認識させるものとなった。

 今回のクージービーチの事件もまた、海洋汚染問題の深刻さを改めて浮き彫りにしたのかもしれない。

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文=にぅま(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

提供元・TOCANA

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