電界はマウスの交尾頻度を増やし人間の骨密度を上げる
今回の研究によって、電界がマウスのストレスホルモンのレベルを低下させる効果があることが示されました。
本研究を行ったチームはこれまでにも類似の実験を行っており、過去には電界にさらされたオスマウスは交尾頻度が上昇することを報告しています。
また別グループによる人間を対象にした電界実験では、電界にさらされた人間では骨密度が増加したり、筋骨格系の痛みを和らいだり、不眠症の緩和に効果があることが示されています。
ストレスホルモン(糖質コルチコイド)の量は交尾頻度や骨密度、炎症による痛みや不眠症など幅広い生理現象と関連していることが知られています。
これらの結果は、電界による刺激が直接的にマウスや人間に影響を与えているのではなく、ストレスホルモンなど体の内分泌系への作用をとおして、生理的な作用を与えていることを示します。
つまり、ロボットのように電界からエネルギーを充電して元気になっているわけではなく、電界がホルモンなどの分泌系に影響することで、間接的に元気になっていたのです。
(※直接的なエネルギー充電によって生理機能の向上が起こるのは目などに限られています)
研究者たちは今後、電界が生物に与える長期的な健康効果を調べていくとのこと。
今回の研究ではマウスに対して1時間ほどしか電界をあびせませんでしたが、数時間・数日と持続的に浴びせた場合、どのような影響が出るかは興味があるところです。
提供元・ナゾロジー
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