瀬戸内海まで望むことができます。製塩業が盛んだったかつての浜には三井金属の工場が建ち高い煙突が聳えます。今回は訪ねませんでしたが、その近くには塩田の煙突跡なども残っているそうです。

西方寺に隣接して建つ普明閣は江戸時代中期に建てられた舞台づくりの旧本尊です。ここから竹原の街を一望することができ、昔の人もここからの景色を楽しんだのだろうことが想像できます。

新しい旅を提案する分散型ホテル「ニッポニアホテル竹原製塩町」

近年、分散型ホテルを全国に展開するニッポニアホテルが町並み保存地区内の古民家をリノベーションして「ニッポニアホテル竹原製塩町」を開業させました。

このホテルの特徴は1つの建物で1つのホテルを完結させず、いくつもの建物でホテルを構成していること。そうすることで旅行客が町を回遊し、町に活気をもたらすという仕組みです。

アルベルゴ・ディフーゾと呼ばれるイタリア発祥のこの仕組みについてはコチラの記事もご覧ください。

「竹原」だけに盛んな竹細工

街並みを歩いていると竹細工がつるされているのをよく目にします。「竹原」という地名に肖って竹細工が町の産業となっており、観光客の目を楽しませてくれます。

休憩所の壁には一面風車が飾られています。

ちなみに竹原駅の駅名標にはかぐや姫が描かれており、地名も竹原であることから「竹取物語」ゆかりの地かと思ってしまいますが、そういうことではなく「竹」で町おこしを行う一環で登場させているだけのようです。一年に一度かぐや姫がこの町をパレードするそうです。

旅の終わりは道の駅で地ビールを♪

町並み保存地区を歩いて疲れた体を癒すために「道の駅たけはら」で休憩しました。やっぱりここは地ビールで一杯!地ビールや地酒も充実していました。広島県といえばレモン。ここはさっぱりしたレモンビール(ペールエール)をいただきました。ここで英気を養ってまた旅を続けます。

古い街並みを大切に残し歴史を今に伝える竹原。かつての繁栄をこれからも世に伝え、多くの観光客が訪ねる町になり再び繁栄の道を歩んでくれたらこんなにいいことはありません。

編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年1月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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