アパレル製品を手掛ける大手メーカー・ブランドが続々と繰り返し洗える布マスクの製造に乗り出している。これからは、マスクは使い捨てるのではなく、ファッションアイテムの一部としても長く付き合う時代になる―。そんな予測のもと、愛着をもって繰り返し使うことを想定した布マスクの選び方とおすすめを厳選してご紹介!
目次
洗えるマスクの選び方と注意点
洗えるマスクの素材は?
新型コロナウイルスの影響を受け、各メーカーが製造開始した布製マスクは、各社が独自で調達した素材や得意分野の技術を投じたものなど、実に個性的だ。
1回で使い捨てるマスクと違い、繰り返し洗って使うことを想定したマスク素材も、メーカーによってさまざま。耳にかけるゴム紐と鼻や口を覆う面の部分でも素材をわけていることが多いが、一番気になるのは口や鼻に直接当てる面の部分だろう。
主なマスク素材はポリエステルや綿などだが、外側と内側で異なる素材・加工を採用する製品もある。メーカー独自の技術・加工で機能性を追加したオリジナル生地もあるので、特定の素材にアレルギーなどがある場合を除き、それぞれのマスクの機能性や装着感、耐久性などを比較してみてほしい。
機能・構造で選ぶ
繰り返し洗える布製マスク製品は、素材が本来持つ機能のほか、独自の加工を施して機能性をプラスしたマスクも見かける。自分がマスクに求めるのに欠かせない機能を洗い出し、最適な製品を選ぼう。
たとえば毎日ずっと身につけるなら、抗菌や防臭効果を高めた衛生的なマスクに注目したい。暑い夏がやってくるこれからのシーズンでは、汗をかいても安心な吸水性や速乾性が高いマスクが重宝する。
マスクの構造も、シンプルな1枚構造から表側と内側の2層で異なる機能性を打ち出す2層の製品や、マスクの内側に不織布やフィルター、ガーゼが入るポケットが付いている3層タイプのマスクがある。息苦しいと長時間着用することが苦痛になるなら、フィルターや中層のないシンプルな構造を選んだり、通気性に特化したマスクを選ぶといいだろう。
フィット感・装着感で選ぶ
機能性でマスクを選んでも、サイズが合わないものだと期待する効果を得ることができない。今は男性用、女性用などサイズ展開が追いついていないメーカーが多いが、顔にフィットしやすい立体縫製タイプのマスクは比較的隙間なく着用でき、安心感が得られる。
マスクは大きすぎるとウイルスの侵入(拡散)を防ぎにくく、小さすぎると窮屈でストレスになるので長時間の着用が難しい。耳ひもの長さを調整できるタイプのマスクもあるので、きちんと自分の顔にあったフィット感・装着感が得られそうなマスクを選ぼう。
繰り返し洗える耐久性で選ぶ
布製のマスクは、1度使っても洗うことで再利用することができる耐久性がある。いったい何回まで繰り返し洗えるのだろうか?
1回で約30回洗えると明示しているメーカーもあるが、ほとんどのメーカーは回数について明らかにしていない。洗い方や使用方法、状況など条件によりコンディションが変わるのが理由と考えられるが、長く使うことを想定して選ぶのが布製マスク。洗える回数についてだけでなく、使いやすさや手入れのしやすさなど、総合的な特徴をみて選びたい。
布製マスクを選ぶ時の注意点
洗えるマスクを展開するメーカー・ブランドは、総じて一定の使用上の条件・注意点を添えて独自のマスクを提供している。概ね下記のような内容だが、詳しくは入手するマスクのメーカーの情報を確認してほしい。
- 一度洗ってから使用すること
- 医療用マスクではない
- 感染を防ぐ目的では使用できない
- ウイルスの感染・侵入を完全に防ぐものではない
- 有害なガスなどが発生する場所での使用やそれを防ぐ目的では使用できない
マスクは長く使う時代へ。おすすめの洗えるマスク8選
※完売・品薄・品切れ状態のマスクが含まれるため、詳細は各メーカーの最新情報をご確認ください。
通気性と吸水性に優れた綿100%の生地を採用
無印良品(良品計画)
無印の繰り返し使える布マスクは、通気性と吸水性に優れた綿100%の生地を採用。抗菌防臭加工を施し、飛沫を防止するのに役立てることができる。洗って繰り返し使うことを目的とし、1枚で約30回の利用が可能。
▶無印良品
速乾性に優れた素材で洗ってもすぐ乾く
モンベル「ウイックロン ポケマスク」
※5月7日18時までの予約抽選販売
アウトドアウェア総合ブランドのモンベルは5月1日、速乾素材の布マスク「ウイックロン ポケマスク」の予約抽選販売を発表。同社のオリジナル素材であるウイックロンクールというポリエステル生地を採用し、熱がこもりにくく、吸水速乾性に優れた生地で、洗ってもすぐに乾くので、同じマスクを何度も繰り返し洗い、使い続けることが可能。
▶モンベル
手洗い不要!洗濯機で洗える
コナカ「洗える立体マスク」
手洗い不要、アイロン掛け不要、洗濯耐久性高と、購入してからのアフターケアがバツグンに楽なコナカマスク。ワイシャツ素材を採用しているため、形態安定加工もそのままで、マスクを洗うときは洗濯ネットに入れて洗濯機にIN。洗濯後は形を整えて干すだけ。アイロン掛けの必要もなく元の形状をキープできるのはうれしい限りだ。
▶コナカ
ジャージ素材の布マスク
アオキの何度でも洗える抗菌マスク
AOKI(アオキ)は全国的なマスク不足に対応するため、抗菌効果が高く、洗って繰り返し何度も使えるマスクの開発に着手。3層構造でマスクの効果と利便性、つけ心地を追求した。マスクの外側には水滴を防ぐための撥水加工を施し、内側には抗菌加工を施した素材を使用。家庭で洗濯をしても抗菌効果が持続するため、同じマスクを何回も安心して毎日繰り返し使うことができる。
▶AOKI
シューズで培った得意の立体縫製マスク
KEEN(キーン)
アメリカのフットウェアブランドKEEN(キーン)は、靴に使用する生地素材を活用して繰り返し洗える布マスクを製造開始。得意分野の立体縫製でフィット感が高く、何度も洗って使える耐久性の高さにも注目が集まる。全世界で15万枚を製造し、一部を同社の商品購入者に無償提供する。
▶KEEN
靴下の編み機で作った綿マスク
Tabio(タビオ)
靴下でおなじみのTabio(タビオ)は、同社の靴下の編み機を使った製造方法で、顔をやさしく包み込むようにフィット立体縫製と、ガーゼやフィルターを内側に入れて使える無縫製の2タイプのマスクを用意。どちらもメイドインジャパンの国産で、繰り返し洗える品質を保証。
▶タビオ
テントハウスメーカーがつくるメッシュマスク
もちひこ/インダストリーアンドマネジメント
テントハウスメーカーもちひこの通販部門会社インダストリーアンドマネジメントは、縫製部門の職人スタッフによるメッシュマスクを製造開始。通気性・クッション性にすぐれたダブルラッセル素材で、これからの暑い季節も快適に過ごせる。
水着素材を採用した洗えるマウスカバー
Mizuno(ミズノ)
ミズノは水着や陸上ウエアで使用している2wayストレッチトリコット素材を採用したマウスカバーを販売開始。手洗いで繰り返し洗えるため長く使うことが可能。速乾性があり、洗ってもすぐ乾きやすいため洗濯・再利用がしやすい。
▶ミズノ
人気のマスクが買えない?高額商品に注意!
新型コロナウイルスの影響で急激にニーズが高まった製品には、転売ヤー(転売屋)が群がる傾向がある。マスク不足のピーク時には極端に値段が釣り上げられた商品を街やフリマアプリで見かけることが多かったが、供給スピードが落ち着いてきた最近は徐々に価格も落ち着きを取り戻した。
だが人気のアパレルメーカーが手掛ける洗えるマスクは、ファッション性や品質、性能の面のトータルで優れているものが多いため話題を呼び、販売と同時に注文が殺到し、売り切れ完売で買えない状態が続いている。
公式のショップで入手できない場合も、第三者がショッピングサイトに出店している商品なら在庫がある場合があるが、あからさまな高額商品には注意したい。メーカーが発表する希望小売価格から大きく離れた価格のものは、今すぐ欲しくてもグッと我慢をしたいところ。
各メーカー、生産可能数に限りがあるため、早いもの勝ちになりがちだが、応募期間を設けて抽選式で販売するメーカーもある。いずれにしても、欲しいアイテムを手に入れるためには、こまめにメーカーが発信する公式情報をチェックするのみ。ホームページで入荷・出荷状況を発信するメーカーもあるが、より迅速に情報を届けるためにSNSを利用するメーカーも多いので、公式アカウントはまめにチェックするようにしよう。
今は製造・販売を発表していないアパレルブランドも、今後洗えるマスクに参入する可能性は多いにある。気になるお気に入りのブランドがある人は、公式情報を調べてみると話題になる前に運良くゲットできるかもしれない。
布マスクの洗い方・手入れ方法
厚生労働省は3月、配布する布製マスクが再利用可能とした上で、ガーゼマスクの利用・洗濯方法を提示。繊維を傷つけず、長く使える洗い方を参考にしてほしい。
1.衣料用洗剤で、もみ洗いではなく、軽く押し洗いしてください。
2.十分なすすぎをしてください。
3.乾燥機は使わず、陰干しで自然乾燥してください。
【洗濯回数】
1.洗濯により縮みますが、複数回の再利用については品質上問題ないことを確認して
おります。
2.一日一回の洗濯の頻度を推奨しており、汚れがつきましたら、その都度洗濯してく
ださい。
【漂白剤、柔軟剤の使用について】
1.汚れが気になる場合は、塩素系漂白剤を使い、においがなくなるまで十分なすすぎ
をしてください。
2.柔軟剤の使用は避けてください。
【洗濯表示記号】
【ご注意】
1.漂白剤を使用する場合は、炊事用のゴム手袋などをご利用ください。
男の隠れ家デジタル編集部
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提供元・男の隠れ家デジタル
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