ライバルたちは体を震わせ腕立て伏せをはじめた
メスを引き付ける力の強いコンビネーション刺激を感知したオスたちはどう反応するのか?
研究者たちが実際にオスたちの動きを調べると、意外な行動が観察されました。
他のオスが発するコンビネーション刺激を感知したオスたちは、体を震わせたり、腕立て伏せのように体を上下させる動きを繰り返すようになりました。
これらの動きはオスたちのライバルへの「威嚇」であり攻撃性を示すものです。
さらに威嚇の様子を調べたところ、鳴き声単体や振動のみに比べて、コンビネーション刺激はより多彩な威嚇行動を示すことがわかりました。
どうやらメスへのアピール効果が高いコンビネーション刺激は、他のオスたちにとって脅威度が高いものととられられているようです。
研究者たちは今後、アカメアマガエル以外の他のカエルでも同じように振動が重要な役割を担うか調べていくとのこと。
近年の研究においても、まだ知られていなかったカエルの交尾時の「第7の体位」が発見されるなど、カエルの生態にはまだ多くの不思議が潜んでいます。
もし時間があるのならば、身近な水場に生息するカエルたちを調査してみるのもいいかもしれません。
ある程度まとまった数の調査と分析ができれば、国際的な学術雑誌への掲載も夢ではないでしょう。
元論文
Beyond sound: bimodal acoustic calls used in mate-choice and aggression by red-eyed treefrogs