堂安律 写真:Getty Images

 日本代表は10月15日に行われたFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で、オーストラリア代表に1-1と引き分け。途中出場のMF伊東純也やFW中村敬斗(ともにスタッド・ランス)が活躍した一方、MF久保建英(レアル・ソシエダ)とMF堂安律(SCフライブルク)の同時スタメン起用に対する否定的な意見が止まない。

 2024年6月の2次予選ミャンマー戦から3バックシステムを本格導入している森保一監督。10月10日開催のサウジアラビア戦では、右ウイングバックに堂安、右サイドよりのシャドウにMF南野拓実(ASモナコ)を配したが、オーストラリア戦では堂安と久保をスタメン起用。両選手のコンビネーションからの突破が期待された。

 しかし久保は相手からの厳しいマークに遭い、70分間のプレーでシュート1本しか放てず。堂安は伊東よりも縦への突破力が劣るだけに、個人技でゴールに迫る場面がほとんどなかった。

 データサイト『Sofa Score』で公表されたヒートマップでは、久保、堂安ともに右のアウトサイドが濃くなっており、久保に至ってはゴール中央にポジションを取るタイミングがほぼないという結果に。横よりも縦関係の印象が強いだけに、堂安の起用が久保のポジション取りに影響を与えている可能性が指摘されている。

 北中米W杯アジア予選で9連勝(北朝鮮戦の不戦勝含む)を飾っていた後、攻撃陣の組み合わせで新たな課題を抱えた日本代表。後半途中から左サイドで中村とMF三笘薫(ブライトン)による連係プレーでチャンスを作った一方、右サイドでは伊東をスタメン起用するなど改善が必要だ。