明治安田J1リーグの町田ゼルビアを率いる黒田剛監督。高校サッカーの名門、青森山田高校を1995年から率いて全国高校サッカー選手権大会を3度制覇し、2023年1月に退任。その直後、当時J2の町田の監督に就任すると1年目ながら同リーグ優勝を果たした。
クラブ史上初のJ1リーグを戦う今2024シーズンも、町田は長期間首位に立ち、第33節終了時点で3位に位置している。そんな中、10月14日に東京都内及びオンラインで行われたトークイベントで登壇した黒田監督が、町田からのオファー以外にもJリーグへ参入するチャンスがあったことを明かしている。
青森山田時代にJリーグクラブの強化部などスタッフとして、いくつかのオファーが届いたという黒田監督。しかし「あくまで現場で指導者として仕事をしたかった」ため、これらの話は断ったとのこと。
町田の監督に就任した理由が「高校サッカーからJクラブの監督という前例のないチャレンジを成功させ先駆者になりたい。50歳を超えたタイミングでもう1度大きな挑戦をしたい」ということは既に明かされているが、それ以前にもJリーグクラブへ入閣するチャンスはあったようだ。
高校サッカー界の名将は、町田就任の話が報道されて以降「お前に何ができるんだ。どうせすぐにクビ(解任)になるだろう」といったような反応が多くあったといい、就任前からプロ監督としての洗礼をたっぷりと受ける形となった。
そして実際に指揮を執り始めてからは、同クラブの戦術や黒田監督の言動などに対し、批判だけではおさまらず誹謗中傷も後を絶たない状況となっている。これについては「(プロという世界は)本当に怖いなと感じた」とコメントした。
町田への批判や誹謗中傷は、2024シーズンが開幕して以降さらに激化。同クラブはこれに対し、10月6日付で加藤博太郎氏(性加害疑惑が報じられた日本代表MF伊東純也の弁護も担当)の顧問弁護士就任を発表した。15日には同弁護士が記者会見を実施し「選手、監督、スタッフなどクラブや関係者に対する誹謗中傷に我慢の限界で到底看過できない」と、悪質なものに対して刑事告訴を行ったことを報告している。