文明は繰り返し滅びてきたのだろうか。そんな主張をする一冊の本があるようだ―――。
1960年代、チャン・トーマス博士が著した「アダムとイブの物語」という本が出版された。しかし、この本はCIAによって機密指定され、すぐに一般の目に触れなくなってしまった。
この本は、ポールシフト、大量絶滅、そして高度な文明の繰り返される破壊といった、地球規模の大災害について論じている。長らくその内容は謎に包まれていたが、数年後、一部が公開された。
現在、公開されているのはわずか57ページで、しかも大幅に編集されており、本の全貌は依然として不明である。人々は、なぜこの本が危険とみなされCIAが秘密にしようとしたのか、その理由を知りたがっている。
チャン・トーマス博士とポールシフト
チャン・トーマス博士は、アメリカの電気技師であり超能力者でもあったという。彼は地球の電磁場に急激な変化が起こり、地殻の粘性が増加することで大陸が急速に移動するという地球大変動の仮説を提唱した。
この仮説は、「アダムとイブの物語」の中で最も詳細に説明されている。
ポールシフトの概念は、長年にわたって科学者たちの関心を集め、議論の的となってきた。地質学者チャールズ・ハプグッドが1900年代半ばにこの概念を初めて提唱した。彼は地球の外殻が内殻の上を移動することで極の位置が変化すると考えたのだ。
ハプグッドの説は広く受け入れられるには至らなかったが、地球の磁極の移動に関するさらなる研究の扉を開くこととなった。
現在では、磁極は実際に移動していることが分かっている。しかし、急速で壊滅的な移動の可能性については、現在も研究が続けられている。
チャン・トーマス博士は、「アダムとイブの物語」の中で、突然のポールシフトについて恐ろしい予測をしている。彼は、この移動がわずか1日で起こる可能性があり、巨大地震、火山噴火、津波を引き起こし、広範囲にわたる被害をもたらす可能性があると信じていたのだ。
大量絶滅、古代文明、そして洪水神話 地球の歴史の中で、大量絶滅は多くの種を消滅させ、地球上の生命の進化に影響を与えてきた。一部の科学者は、これらの絶滅がポールシフトやその他の地質学的イベントと関連している可能性があると考えている。
よく挙げられる例として、約1万2800年前に起こった急激な寒冷化の期間であるヤンガードリアス期がある。この時期に地球全体の気温が大幅に低下したが、これは彗星の衝突や大規模なポールシフトによって引き起こされたという説もある。
これらの壊滅的な出来事は、突然の大変動によって滅亡した古代の高度な文明が存在したという説にもつながっている。この説の支持者たちは、失われた文明の証拠は、神話や説明のつかない考古学的遺跡に見出すことができると主張している。
洪水神話は多くの古代文化に共通する大洪水に関する物語である。文明全体を破壊した洪水を描いたこれらの物語は、世界中の宗教文書、口承伝承、古代の文書に登場する。
例えば、聖書のノアの箱舟とメソポタミアのギルガメッシュ叙事詩は、場所も時代も異なるにもかかわらず、多くの共通点がある。
一部の研究者は、環境の大きな変化が、様々な文化における洪水神話のインスピレーションになったのではないかと考えている。古代の人々は海面上昇による破壊を目の当たりにし、自然の力を後世に伝えるために、これらの物語を語り継いだと考えられる。
チャン・トーマス博士は、「アダムとイブの物語」の中で、これらの洪水神話は単なる誇張された物語ではなく、地球の極の移動やその他の壊滅的な出来事によって引き起こされた、実際の災害に基づいていると主張している。これらの神話は、人類をほぼ絶滅させた過去の災害の歴史的記録であると主張しているのだ。