「バッテリー」シリーズ、「NO.6」など、10代の読者を中心に注目を集めている作家・あさのあつこさん。最新作『アーセナルにおいでよ』が、9月27日に、株式会社水鈴社より刊行されました。

社会に馴染めなかった4人が見つけた、未来への挑戦

『アーセナルにおいでよ』は、ネットの中傷・不登校・詐欺など学校や社会に馴染めずドロップアウトした4人の若者たちが、スタートアップ企業の立ち上げに奮闘する姿を描いた物語だといいます。

執筆のきっかけとなったのは、「今のこの時代に生きる若者たちに、未来への希望を語れる物語を届けたい」という思いだったそうです。そして、近年注目を集める10代、20代の起業をテーマに、彼らだけの物語を紡ぎ出すこととしたとのこと。

「アーセナル」とは、武器庫を意味します。作中では、スタートアップ企業の名前として登場しますが、それは同時に、彼らがそれぞれの傷と向き合いながら、生きていくための武器を見つけていく過程をも象徴しているのだといいます。

あさのさんは、本書について「単なる『起業した若者たちの物語』という言葉では括れない、彼らたちだけの物語ができました」と語っています。

起業家から絶賛の声も

起業をテーマにした本作は、株式会社yutori代表取締役の片石貴展さんやSHE株式会社 代表取締役/CEO・CCOの福田恵里さんからもコメントが寄せられているそうです。

株式会社CAMPFIRE代表取締役の家入一真さんは、「社会を変えるのは常にはみ出しものたちだ。生きづらさを武器に戦う若者たちの、起業物語」と絶賛しているそうです。

著者プロフィール

岡山県在住。97年『バッテリー』で第35回野間児童文芸賞、99年『バッテリーII』で第39回日本児童文学者協会賞、2005年『バッテリーI~VI』で第54回小学館児童出版文化賞、11年『たまゆら』で第18回島清恋愛文学賞を受賞。児童文学から時代小説まで、幅広い世代に親しまれている。