■「花山薫かよ」と驚きの声
古来より「曲がった五百円玉」といえば、漫画『グラップラー刃牙』シリーズのキャラクター・花山薫を筆頭に、パワー系キャラの「規格外な腕力」を示すバロメーターとして使用されてきた。しかしまさか洗濯機に、花山の握力に匹敵するパワーが備わっていたとは驚きである…。
前出のツイートは投稿から数日で8,000件以上ものRTを記録し、やはり他のツイッターユーザーからも「洗濯機って、そんなにパワーあるんか」「漫画のキャラが曲げたような五百円玉」「花山薫がいたことだけ分かった」といった具合に、驚きの声が多数寄せられていたのだった。
なお、洗濯機の事情に精通した「日本洗濯機クリーニング協会」に今回のケースについて相談したところ、こうした事例は決して少なくないそう。残念ながら詳しい回答は得られなかったが、他にもアクセサリー類を「うっかりポケットに入れっぱなし」にした主婦が、洗濯機を壊してしまうケースもあるようだ。
ツイート投稿主・花岡さんは、洗濯機の「回転」によって変わり果てた五百円玉を持参した際の銀行側のリアクションについて、「案内の方数名や窓口の方に見せるたびに驚かれました」と振り返っている。
また、花岡さんは貨幣を意図的に変形せしめた場合に抵触する「貨幣損傷等取締法」についても、ツリー投稿で注意喚起をしていた。そこで今回は万が一、意図的に通貨を変形させてしまった場合の法的措置をめぐり、「財務省 理財局国庫課」に詳しい話を聞いてみることに。
その結果、なんとも意外な事実が明らかになったのだ…。
■「法に触れるケース」に驚き…
取材を快諾してくれた財務省 理財局国庫課の担当者は、前出の「貨幣損傷等取締法」のもと、故意に貨幣を変形・損傷させた場合は「罰金刑」に処される旨を説明。
その上で、今回の花岡さんのように意図せず変形・損傷してしまった場合の対応について「流通に不適当な形状となった場合、日本銀行にて無償で引き換えを実施しております」「その際に偽造がないかを確認し、問題なければ引き換え可能となります」と、解説してくれたのだ。
しかし、中には「自分が所有している物を自分の意思で変形して何が悪いのか」と疑問に感じた人もいるのではないだろうか。ここで、担当者が口にしていた「流通に不適当」というフレーズを今一度思い出してほしい。
そもそも「お金」とは流動的なもの。たとえば「本」は「読む」こと、「包丁」は「食材を切る」目的で使用されるが、お金は商品交換の「媒介物」のため「払う」こと、つまり使用する上で「他者の手に渡る」ことが前提となっている。そのため「貨幣」を変形させる行ないは「流通の阻害」へと繋がってしまうのだ。
理財局国庫課の担当者も「(貨幣の変形は)全ての人が同様の価値で等しく認識できる支障をきたす恐れがあるため、円滑な流通にご協力頂きたく存じます」と、注意喚起している。
特筆しておきたいのが、貨幣を変形させた場合は前出の「貨幣損傷等取締法」に抵触するが、意外にも紙幣の変形・損傷は法律で禁じられていない点。つまり、笑顔で紙幣を燃やし「どうだ明るくなったろう」の台詞でお馴染みな、歴史の教科書の成金はセーフというワケだ。
とはいえ、紙幣に対するそうした行為も「流通の阻害」に繋がるため、理財局国庫課からは「意図的に紙幣を傷つけたり、落書きをする等の行為は控えて頂きたいです」とのコメントが寄せられている。
洗濯機を多用するシーズンだからこそ、洗濯の際は「ポケットの中身」に気をつけたい。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
提供元・Sirabee
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