「テレビを新たに購入したいけど、サイズや機能が多くてどれが自分にあっているかわからない!」という人に向けて、テレビの選び方をわかりやすく解説します。
テレビ選びで着目したい5つのポイントのほか、テレビ選びで迷っている人のためにおすすめの製品も紹介しています。記事を最後まで読んで、自分に合った製品を選べるようになりましょう。
テレビの選び方
最近のテレビは、画面サイズが豊富です。ほかにも、ディスプレイの種類や4K対応など、チェックすべきポイントが多くあります。
押さえておきたいポイントは、以下の5点です。
画面サイズ
解像度
ディスプレイの種類
4K・HDR対応
インターネット通信機能
その他機能
画面サイズ
せっかくテレビを買ったのに、「部屋の広さに対してテレビのサイズが小さかった」「テレビが大きすぎた」などということがないようにしたいものです。テレビが部屋の広さに対して大き過ぎると、適切な視聴距離を確保できないためにテレビを快適に楽しめないということも起こり得ます。
テレビを快適に楽しむためには、適切な画面のサイズと視聴距離の確保が重要です。設置する部屋の広さを踏まえて、最適な視聴距離が保てるモデルを選択しましょう。適した視聴距離は、フルHDテレビであれば画面の高さの約3倍、4Kテレビは高さの約1.5倍とされています。
テレビのサイズは、「○V型」という表記をされます。これは、フレームを含まない画面の対角線の長さをインチで表した数字です(1インチ=約2.54センチメートル換算)。たとえば、対角線の長さが81.28cm(=32インチ)のテレビは、32V型と表記されます。
主なテレビの画面サイズは、以下のとおりです。
次は、部屋の広さとテレビのサイズの関係性についてみていきます。以下は、部屋の広さとおすすめのテレビのサイズです。目安として参考にしてください。
一人暮らしの人の部屋や私室、寝室など6~10畳程度の広さであれば、24~40V型がおすすめ。テレビが大きすぎると部屋が狭く感じられる可能性があるため、注意が必要です。なお、32V型と40V型では大きく印象が異なります。部屋の印象を加味したうえで、テレビのサイズを選びましょう。
家族向けに、広いリビングなどでの使用を想定しているのであれば、42V型以上のモデルがおすすめです。部屋の広さも十分あるため、視聴距離をとりやすく迫力のある映像を大画面で楽しめます。
また、テレビのサイズを決めるときは、部屋の広さとあわせて視聴距離も考慮するようにしてください。テレビの最適な視聴距離は、フルHDテレビであれば画面の高さの約3倍、4Kテレビは高さの約1.5倍です。そのため、テレビを設置する予定の場所から視聴する場所までの(視聴)距離を測り、そのうえでサイズを選ぶようにしましょう。
解像度
「解像度」とは、テレビの画質を表す単語です。ディスプレイにどれくらいの画素が敷き詰められているかを示し、数が大きいほど映像をきれいに映し出せます。
主流の解像度は、「フルHD」と「4K」です。フルHDは、1,920×1,080画素で映像を表示します。地上デジタル放送の解像度は、ほとんどが1,440×1,080画素のため、フルHDでも十分きれいな画質で視聴することが可能です。
フルHDのテレビは、4Kテレビに比べて安価な機種が多い傾向です。「そこまで画質にこだわりはない」という人は、フルHDでも十分楽しめるでしょう。
一方の4Kは、3,840×2,160画素で映像を表示します。フルHDの約4倍の画素数を誇るのが特徴で、4K対応の動画であればフルHDよりもはるかにきれいな映像で楽しむことが可能です。現時点で4K動画のコンテンツはサブスクリプションサービスに多いですが、これらを普段から使っており、テレビの画質にこだわる人には、4Kテレビをおすすめします。
ディスプレイの種類
テレビで採用されているディスプレイは、液晶と有機ELの2種類です。映し出される映像の画質や価格に大きな差があるため、しっかり確認しておきましょう。
液晶テレビ
液晶テレビは、画面の背面におかれたバックライトを光源として、その光で液晶画面をコントロールして映像を映し出します。画面の輝度が高く、明るい部屋でも見やすいのが特徴です。また、比較的リーズナブルな価格で販売されています。コンパクトなモデルから大型のモデルまで、豊富なサイズラインアップが揃っている点も魅力です。
近年では、バックライトに青色LEDを採用することで色の再現性を高めた「量子ドット(QLED)」ディスプレイや、バックライトのLEDを小型化することでコントラストを高めた「ミニLED」ディスプレイなども登場しています。
なお、液晶に用いられるパネルには、VA方式とIPS方式の2種類があります。それぞれの違いもチェックしておきましょう。
・VA方式
VA方式は、メリハリのある映像を映せるほか、応答速度がスピーディーです。一方で、IPS方式に比べて視野角が狭いのがデメリットといえます。横から見ると映像の彩度が落ちて見えづらくなる場合があるため、正面から見るようにしましょう。
・IPS方式
視野角が広いIPS方式は、どこから視聴しても同じ見え方で楽しめます。VA方式と比較すると、コントラスト比が低いのがデメリットです。
有機ELテレビ
有機ELテレビは、OLEDを画面に埋め込み直接発光させることで、映像を映し出します。視野角が広く、斜めから見ても映像の変化がほとんどありません。明暗もはっきりしており、高いコントラストを表現できます。応答速度が速いため、スポーツなどの動きの速い映像でも滑らかに表現可能です。
このほか、バックライトが内蔵されていないためスリムで軽量なモデルが多く、壁掛けにも向いています。ただし、有機ELテレビには小さなサイズの機種はラインアップされていません。液晶テレビと比較して、価格が高い傾向にあります。
4K・HDR対応
テレビの画質を左右する4K・HDR対応という言葉も理解しておきましょう。まずは、4K対応テレビと4Kチューナー内蔵テレビの違いからみていきます。
4K対応テレビと4Kチューナー内蔵テレビと聞くと、「どちらも同じ4Kテレビでは?」と思ってしまいがちですが、両者には違いがあるため、購入時に注意が必要です。
4K対応テレビとは、テレビの画質が4K解像度に対応しているテレビを指します。4K放送を受信する4Kチューナーが搭載されていないため、4K放送を受信するのであれば4Kチューナーが別途必要です。
一方の4Kチューナー内蔵テレビにはチューナーが内蔵されており、別途購入が必要ありません。手軽に4K放送を楽しみたい人は、こちらを購入しましょう。
HDRはハイダイナミックレンジの略で、従来よりも明るさの幅を広く表現できる技術のことです。暗い部分の黒つぶれや明るい部分の白飛びなどを軽減し、鮮明な色を表現します。リアルで臨場感あふれる映像が楽しめるでしょう。
HDRには、4K動画配信サービスやUltra HD ブルーレイで採用されているHDR10のほか、高品位規格である「ドルビービジョン」が存在します。
録画機能とチューナー数
HDDを内蔵したモデルや外付けHDD対応モデルであれば、テレビ番組の録画が可能です。ただし、地上デジタル、BS/CS放送のほかに4K放送を録画したい場合は、4Kチューナーを内蔵している必要があります。
外付けHDD対応モデルは、接続するHDDを変えれば容量も変わるため、長時間番組を録画したい人や録画した番組を残しておきたい人におすすめです。
また、テレビで放送を受信するためには「チューナー」と呼ばれる装置が必要になりますが、複数のチューナーを搭載したテレビであれば、同時に視聴、録画できる番組数も多くなります。録画機能と組み合わせることで、Aチャンネルでスポーツを見ながら、BチャンネルのドラマとCチャンネルの映画を録画することも可能です。
インターネット通信機能
テレビでYouTubeのような動画配信サービスを楽しみたい場合は、インターネット通信機能の有無も忘れずに確認しましょう。インターネット通信機能があれば、テレビに備わっている有線LANまたはWi-Fi通信を使って、インターネットに接続できます。
インターネット通信が可能なテレビを選択するときは、利用している動画配信サービスの対応可否もチェックします。Android TV対応モデルであれば、スマホで利用している動画サービスのアプリも使用可能です。
また、インターネット通信機能に非対応でも、Fire tv stickやGoogle Chromecastなど動画再生端末とテレビを接続(USB端子やHDMI端子を使用)すれば、インターネット経由で動画配信サービスを利用できます。
その他機能
上記の他にも、テレビを購入する際のポイントがあります。それぞれに合ったテレビを見つけるためにも、しっかりチェックしましょう。
接続端子数
倍速機能
音響性能
アップコンバート機
音声操作機能
メーカー別機能集
接続端子数
テレビに外付けHDDなどのレコーダーをつないで録画したい場合やゲーム機、オーディオなど、さまざまな機器を接続したい場合は、接続端子数もチェックしましょう。持っている機器を接続できる端子があるのか、接続予定の端子数が足りているのかの確認が大切です。
接続端子には、HDMI端子・LAN端子・光デジタル音声出力端子・ヘッドホン出力端子・USB端子などが挙げられます。
倍速機能
倍速機能を搭載したテレビであれば、動きの速いスポーツやゲームなどの映像を滑らかに表示可能です。通常のテレビよりも1秒間に表示されるコマ数が多い倍速機能では、残像が出にくくなります。すっきりした滑らかな映像を楽しみたい人におすすめの機能です。
音響性能
テレビで映画を見るのであれば、音質にもこだわりたいところです。
映画館で聞こえるような立体音響を表現する「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」機能や、スピーカーを使わず画面自体を振動させて音を出すシステムなどがあります。音と画質に関しては、実際にお店へ行って自分の目と耳で確かめるのがおすすめです。
アップコンバート機能
地上デジタル放送を見るのであれば、アップコンバート機能が重要です。アップコンバート機能は、映像を細かく滑らかに補正する機能を指します。
そもそも、地上デジタル放送の解像度は1,440×1,080です。フルHDに満たない画素数の放送をテレビ側で引き伸ばしています。この映像を画素数の多い4K・8Kテレビで見ると、映像の粗さが目立ってしまうのが難点でした。
そこで、4K・8Kのテレビではアップコンバート機能を搭載し、画面のノイズを低減したり、輪郭をくっきりさせたりするなどして、映像を高画質化しています。
音声操作機能
音声操作機能とは、テレビ本体を音声で操作できる機能のことです。電源のオン・オフやチャンネル変更、音量調整のほか、地上デジタル/BS/CSの切り替えなど、多くの操作を音声で行えます。
メーカー別機能集
上記の機能の他にも、各メーカーでは独自の機能を開発、搭載していることが多いです。場合によってはこれらの機能を基準に製品を選んでみてもいいかもしれません。ここでは著名なメーカーが開発している機能をいくつか紹介します。
・TVS REGZA
TVS REGZA「REGZA(レグザ)」ブランドの特徴は、タイムシフトマシン機能です。タイムシフトマシン機能を使えば、見逃した番組もあとから視聴できます。また、視聴中でも自分のタイミングで最初に戻ることができるため、自由にテレビを視聴できることが魅力です。
・シャープ
シャープ「AQUOS(アクオス)」では、Sparkling Drive(スパークリングドライブ)機能に注目しましょう。有機ELパネルの輝度性能を最大限に引き出す技術で、明暗をより豊かにしてくれ、白飛びも抑えることが可能です。
・パナソニック
パナソニック「VIERA(ビエラ)」の特徴は、オートAI画質。部屋の明るさを環境光センサで自動認識し、テレビの映像を状況にあわせて最適な画質に調整してくれます。
おすすめのテレビ
ここからは、おすすめのテレビを3つ紹介します。
TVS REGZA「REGZA 43C350X」
TVS REGZA「REGZA 43C350X」は、高画質化や快適な操作を実現する映像処理エンジン「レグザエンジンPower Drive」を搭載した43V型の4K液晶テレビです。タイムシフトマシンにも対応しており、最大6chの番組を自動で録画できます。
また、さまざまな動画配信サービスにも対応。リモコンに動画配信サービスの「ダイレクトボタン」を6つ配置し、ネット動画をすぐに起動可能です。
ソニー「BRAVIA XRJ-55X90K」
ソニー「BRAVIA XRJ-55X90K」は、認知特性プロセッサー「XR」と直下型LED部分駆動により、高コントラストかつ広色域に映像を描くプレミアム4K液晶テレビ(55V型)です。Google TV機能を搭載しており、ネット動画やゲーム、音楽などさまざまなアプリに対応します。音声でのコンテンツ検索やテレビの操作も可能です。
パナソニック「VIERA TH-65LZ2000」
パナソニック「VIERA TH-65LZ2000」は、「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイNEO」を備えた4K有機ELテレビ(65V型)です。ラインアレイ・イネーブルド・ワイドスピーカーを搭載。立体音響「360立体音響サウンドシステム+」により、部屋中が音に包み込まれるような臨場感を実現しています。
ネット配信は、NetflixやAmazon Prime Video、YouTubeなどに対応。リモコンにもアプリボタンが搭載されているため快適に操作をおこなえます。
シャープ「AQUOS 2T-C32DE」
シャープ「AQUOS 2T-C32DE」は基本的な機能を備えたコストパフォーマンスに優れる液晶テレビ。直下型LEDバックライトを採用したことで高画質でクリアな映像を楽しめます。また音質面では、スピーカーにリフレクター構造を付けたことで音抜けのいいクリアな音声を聴けるほか、高音や低音を調整する音声「くっきり」ボタンを備えています。
そのほか、デジタルチューナーを2つ搭載し、録画したコンテンツのシーン切り替わりを検知して自動でチャプター分けしてくれるなど、細かな機能が充実しています。
提供元・BCN+R
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