株式会社帝国データバンク(以下、帝国データバンク)は、今後の景気の見通しとして、観光産業の回復やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、GX(グリーントランスフォーメーション)政策の拡大などが押し上げ要因になると見込んでいます。

インフラ整備や災害復旧、旅行が増加

調査結果によると、建設・サービスなど10業界中7業界で改善が見られました。

インフラ整備や災害復旧の工事が増えているほか、9月は3連休が2回あったことで、旅行やレジャー施設の利用が増えたそうです。

個人消費は二極化進む

一方で、個人消費は二極化しているといえます。高級品の消費は好調ですが、日用品や食料品の消費は伸び悩んでいます。物価上昇の影響で、多くの人が節約志向になっているようです。

また、人手不足が続いており、省力化のための設備投資が増えているほか、人材派遣・紹介サービスの需要も高まっているといいます。

景気は「底堅く推移」

帝国データバンクは、今後の景気の見通しとして、観光産業の回復やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、GX(グリーントランスフォーメーション)政策の拡大などが押し上げ要因になると見込んでいます。

また、実質賃金の上昇、金利や為替レートの変動、株価の動きなどが今後の景気を判断するうえで注目されるポイントで、2024年問題による物流コストの上昇やインフレの進行、国際的な緊張の高まりが下振れ要因になりうると指摘しました。

そのうえで、今後の景気は、「個人消費や企業の設備投資などが下支えし、底堅く推移していくとみられる」と予測しています。

調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:全国2万7,093社

有効回答数:1万1,188社(回答率41.3%)

調査実施日:9月13~30日

<参照>

国内景気は3カ月連続で改善 インフラ整備や防災・災害復旧工事が押し上げ