冬場になると、暖を取るのに便利なこたつ。一人暮らしの暖房機器はエアコンで十分だと思われがちですが、こたつの魅力も捨てがたいものです。一方で、こたつは比較的大きく一人暮らしの部屋に置くにはためらわれます。

 この記事では、一人暮らしでこたつを置くべきかどうかについて解説します。あわせて、一人暮らし向けのこたつの選び方やおすすめ商品も紹介します。一人暮らしでこたつを置くことを検討中の人は、ぜひ参考にしてください。

一人暮らしでのこたつの必要性

 まずは、一人暮らしでのこたつの必要性について解説します。こたつは不要と感じている人も多いかもしれませんが、一人暮らしだからこそ、おすすめの暖房器具です。

 こたつとしてくつろぎを与えてくれるだけでなく、テーブルとして実用的な側面も持ち合わせているため、収納スペースが少ない一人暮らしにはもってこいといえるでしょう。一人暮らしにおけるこたつのメリット・デメリットを紹介するので、導入の際の参考にしてください。

■メリット

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 こたつを導入するメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

テーブルとして使える
空気が乾燥しにくい
電気代が安くなる
全身を温められる
火事になる危険性が低い

テーブルとして使える
 こたつは、テーブルとしても使えるメリットがあります。最近は、さまざまなデザインのこたつが販売されており、通年タイプであればヒーターが横から見えにくいデザインになっているのが特徴です。こたつとして使わない時期でも普通のテーブルとして使えるため、季節に合わせてテーブルを変える必要はありません。

 もちろん、こたつとして使用する時期もテーブルとして活用可能。一人暮らしではこたつを買っておけば、余分にテーブルを購入する必要がありません。

空気が乾燥しにくい
 こたつは空気が乾燥しにくく、暖かさも維持しやすい点が魅力です。部屋を暖める暖房器具には、エアコンやストーブなどがあります。それらは、部屋全体を素早く暖められますが、温風で空気が乾燥しやすくなるのがデメリットです。

 一方のこたつは、布団に囲まれた内部の空気を暖めるものです。残念ながら部屋全体は暖められませんが、温風が出ないため部屋の湿度は下がりません。さらに外気の寒さが、こたつ内には伝わりにくいため、換気をしても内部の熱を逃しにくい点も魅力です。乾燥しやすい人には、部屋の湿度を下げにくいこたつをおすすめします。

電気代が安くなる
 こたつを使う大きなメリットは、電気代の安さにあります。同じ暖房器具であるエアコンや電気ストーブは部屋全体を暖める必要があるため、多くの電力が必要です。その分、電気代も高くなります。

 こたつの場合は、こたつの中だけを暖めればよいため、消費電力をエアコンの1/3~1/6程度に抑えることが可能です。1日の電気代は、数十円程度ですみます。また、電力以外は使用しないため、灯油やガスなどの費用も不要です。

なお、こちらの記事では電気ストーブをメインとして、こたつやエアコンの電気代を比較しています。興味がある人は参考にしてみてください。

全身を温められる
 全身を温められる点も、こたつの持つメリットです。こたつであれば、つま先を温められるため全身の血の巡りがよくなります。また、体はポカポカしているものの頭はスッキリした状態である「頭寒足熱」の効果も期待できるでしょう。

 エアコンなどでは、部屋の温度にムラができてしまいがちです。こたつは1か所を集中して暖めるため、寒さをしのぎやすくなります。

火事になる危険性が低い
 こたつを使うメリットには、火事になる危険性が低い点も挙げられるでしょう。ファンヒーターや石油ストーブなどでは灯油を燃やすため、体をぶつけたり、地震が起きたりした際に倒れると火事の原因になることもあります。また、燃焼して温めるということは、二酸化炭素が排出されるということでもあります。そのため、数時間に一度は部屋の換気が必要です。

 その点、こたつであれば電気を使用しているため、火事の心配が少なく、換気の必要もありません。電気ストーブを消し忘れて外出してしまった、つけっぱなしで眠ってしまったといった心配も不要です。

■デメリット

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 こたつを導入するデメリットには、以下のようなことが挙げられます。

こたつから出られなくなる
場所をとってしまう
掃除が面倒
収納場所に困る

こたつから出られなくなる
 寒い時期に暖かい場所にいると動きたくなくなってしまうものです。特にこたつは、部屋全体が暖まるわけではないため、トイレやキッチンに行くことすら億劫に感じることもあるでしょう。一度こたつに入ってしまえば出にくくなることはデメリットといえるでしょう。

 こたつでずっと過ごしていたり、寝たりしてしまうと、体を痛めてしまいます。うたた寝を注意する人がいない一人暮らしの場合は、なおさらです。自分を律せられない人や夜ダラダラ過ごしてしまう人は、こたつを買わないほうがいいかもしれません。

場所をとってしまう
 一人暮らしの部屋は、広い部屋ではないことが多いかと思います。そこにこたつを置くと場所をとってしまい、部屋が狭く感じてしまうでしょう。天板の大きなテーブルのこたつを選んでしまうと、より窮屈に感じるかもしれません。こたつを買う際は、自宅の広さとこたつの大きさを意識しつつ選ぶのがおすすめです。

掃除が面倒
 掃除や片付けが苦手な人は、こたつ生活が合わない可能性が高いです。出しっぱなしにするこたつは、意外と汚れています。

 こたつのカーペットや掛け布団は、粘着カーペットクリーナーを使って掃除したり、定期的に洗濯機で洗ったりしなければいけません。厚い生地のものであればコインランドリーに持っていく必要もあるでしょう。メーカーによっては、洗いやすい掛け布団なども販売されています。掃除が苦手な人は、お手入れのしやすさもチェックしておきましょう。

収納場所に困る
 使わない季節にこたつをどこにしまうかは、一人暮らしでの課題でしょう。年間通してテーブルとして使う場合でも、オフシーズンにはこたつ布団を収納しなければなりません。一人暮らしであれば、収納場所も広くはないかと思います。こたつを購入するのであれば、収納場所のこともしっかり検討しておきたいところです。

こたつの選び方

 一人暮らしにおけるこたつのメリット・デメリットがわかったところで、次はこたつの選び方を紹介します。こたつを選ぶ際に注目したいポイントは、以下の3つです。

大きさ・形
お手入れのしやすさ
機能

 1つずつチェックしていきましょう。

■大きさ・形

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 まずは、こたつテーブルの大きさや形に注意しましょう。一人暮らしにおすすめのサイズは幅60~80cm程度です。作業スペースとしても活用したいのであれば、100~120cmほどあると快適に使えます。

 また、テーブルの天板の形は、大きく分けて正方形・長方形・円形の3種類です。

正方形
 正方形のこたつは、一人暮らしでも使いやすい形です。コンパクトで省スペースなため、部屋が狭い人におすすめします。

長方形
 長方形のこたつは、天板が横に広いため作業スペースとしても活用しやすいのが特徴です。使い方によっては、ソファのローテーブルとして使用することもできるでしょう。ただし、コンパクトサイズの場合は奥行きが小さいため、足を伸ばすとこたつから出てしまう可能性もあります。

円形
 円形はデザイン性に優れていて、角がないぶん圧迫感が少ない印象になるのが特徴です。また、座る場所が自由に選べるため狭い部屋に向いています。ただし、ほかの形に比べて天板の面積が狭く、来客時など複数人で利用する場合には不向きです。

■お手入れのしやすさ

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 続いて、こたつのお手入れのしやすさをチェックします。丸洗いできるこたつ布団であれば、自宅の洗濯機で気軽に洗えます。クリーニングに出したり、コインランドリーで専用の洗濯機で洗ったりする必要がなくて便利です。

 また、抗菌加工や撥水加工などが施されているものであれば、清潔な状態が長く続きます。

■機能

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 さらに、こたつに搭載されている機能をチェックしましょう。あると便利な機能には、次のようなものがあります。

折りたたみ機能
温度調節機能
コード収納機能
コンセント・USBポート
省エネ・人感センサー

折りたたみ機能
 冬場だけこたつを使うのであれば、折りたたみ式の商品がおすすめです。こたつの足を折りたためば、ちょっとしたすきまにも収納できます。

温度調節機能
 電気代を節約したい人や熱くなりすぎるのを防ぎたい人は、温度調節機能付きのこたつがおすすめです。こたつで寝てしまう可能性がある人は、温度調節機能を使うことでのぼせることを防げます。

 温度調節機能は、段階式と無段階式の2種類。段階式は「弱・中・強」と段階的に温度調節できるタイプです。無段階式は、つまみを回すことで、温度の微調整ができます。

コード収納機能
 冬場以外はテーブルとして使いたい人やこたつ内部を広く使いたい人は、コード収納機能があると便利です。こたつとして使わないときも、コードを収納できれば一般的なテーブルと変わらないため、部屋がスッキリします。

コンセント・USBポート
 こたつの上で、パソコンやスマホを使う機会が多い人は、コンセントやUSBポートが付いているモデルが便利でしょう。天板の側面にUSBポートが付いた製品もあり、専用のケーブルを使えばスマホやパソコンを充電しながら使えます。

省エネ・人感センサー
 「ECOボタン」や「人感センサー」などの機能があると、消費電力を抑えた運転ができます。こたつは暖房器具の中でも消費電力が少ない家電ですが、より省エネ性能にこだわる人にはおすすめの機能です。

おすすめのこたつ4選

 最後に、一人暮らしにおすすめのこたつを4つ紹介します。

■ニトリ「デスクこたつ(NV22 8065 MBR)」

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 PCデスクにもなる引出し付きこたつです。冬は布団をかけて、暖かいこたつとして使用できます。オフシーズンに入れ替えの必要がなく、食卓テーブルとしても使える優れものです。また、コンセントやUSBポートも付いているため作業デスクとしても優秀なのが魅力です。

出典:ニトリ「デスクこたつ(NV22 8065 MBR)」

■山善「パーソナルこたつ3点セット SKB-6050」

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 洗えるこたつ布団とコンパクトなこたつテーブルと椅子がセットになった商品です。天板は60×50cmとコンパクトで、一人暮らしの部屋にもジャストフィットします。温度はリモコンで調節でき、いちいち布団の中にもぐる必要がないほか、椅子は折り畳んで収納できるため使わないときもスッキリとした見た目を保てます。

出典:山善「パーソナルこたつ3点セット SKB-6050」

■アイリスオーヤマ「こたつ 68×68㎝ 布団セット 正方形 省スペース 天板:ヴィンテージ調×布団:ブラウン」

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 コーナー部分にスリットを施していてかさばらず、一人暮らしにもってこいのこたつです。天板は季節を問わず使える落ち着いたデザインを採用し、オールシーズン使えるのも魅力的。掛け布団は洗濯機で丸洗いできるほか、たたむとコンパクトになるなど、収納時にありがたい仕様です。

出典:アイリスオーヤマ「こたつ 68×68㎝ 布団セット 正方形 省スペース 天板:ヴィンテージ調×布団:ブラウン」

■ベガコーポレーション 「木目調 こたつテーブル [幅75]」

一人暮らしのこたつは実際アリなのか メリットデメリットを解説しおすすめ製品も一挙紹介
(画像=『BCN+R』より引用)

 家具ECサイトのLOWYAで販売されている「木目調 こたつテーブル [幅75]」は、木目調のデザインが美しいコンパクトなこたつテーブル。こたつ布団がセットになっていないため、新たに購入する必要がありますが、布団の柄を選べるため部屋のデザインにこだわる人にはむしろメリットになります。1年間保証が付いているのも安心です。

出典:LOWYA 木目調 こたつテーブル [幅75]

提供元・BCN+R

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