AクラスからSクラスまで、フルラインナップを誇るメルセデス・ベンツ。その頂点に君臨するAMG GTに、待望の4ドアモデルが登場しました。これまでクーペとロードスターのみだったAMG GTが、実用性の高い4ドアを導入したことで、いったいどのような変化が生まれるのでしょうか。モンスターレベルの加速度で知られるAMG GTの最新モデルについてみていきましょう。
Chapter
2種類あるエクスクルーシブ・ブランド
SLRマクラーレンの系譜を受け継ぐAMG GT
2018年に発表された最強4ドアクーペ
高性能4ドアクーペの勢力図が変わる
2種類あるエクスクルーシブ・ブランド
メルセデス・ベンツでは、通常ラインナップのほかに特別なモデルのみをラインナップするエクスクルーシブブランドを用意しています。そのひとつがマイバッハで、こちらはSクラスをベースにしたショーファードリブンを用意します。
そしてもうひとつが、AMGと呼ばれるシリーズです。もともとAMGは、メルセデス・ベンツを専門にする独立したチューナーでしたが、現在はメルセデス・ベンツのサブブランドとして展開されています。
このメルセデスAMGは、AクラスからSクラスまで、各グレードのスペシャリティモデルを展開しているのですが、そのなかで唯一、メルセデスAMGだけで展開しているモデルが、AMG GTです。
SLRマクラーレンの系譜を受け継ぐAMG GT
このAMG GTの始祖となるのは、かつて販売されていたSLS AMGというモデル。2009年のフランクフルトモーターショーで発表されたスーパーカーで、300SL以来のガルウイングドアを採用し、日本での販売価格は2,490万円でした。
ちなみにこのSLS AMGは、欧州自動車メーカーがこぞってスーパーカーを手がけていた2004年に、メルセデス・ベンツとマクラーレンが共同開発したSLR マクラーレンの系譜を受け継ぐといわれています。当時はポルシェ カレラGTやブガッティ ヴェイロンなどが次々と発表されていた時代でした。
そんなSLS AMGに続き、AMGのみのオリジナルモデルとしてデビューしたAMG GT。2015年から日本でも発売を開始しましたが、ベースグレードは1,580万円と、SLS AMGよりも安価なモデルとなっています。
そのベースグレードのほかにAMG GTには、ハイエンド版のS(1,840万円)、カーボンパーツで武装したSカーボンパフォーマンスリミテッド(2,280万円)、ロードゴーイングレーサーのR(2,300万円※受注生産)。さらに、2017年からはロードスター(1,834〜2,298万円)もラインナップされました。