世相を象徴するクルマの装備

 過去には驚くような装備を持つ車種もあったという。

「クルマを運転するうえで、あってもなくても変わらない装備というのは、メーカーや生産国ごとの考え方の違いが現れていたり、時代が反映されていたりして、興味深いところもあります。とくに日本車は昭和の頃から、ビックリするような装備が次々と現れては消えていきました。

・製氷機付きの冷蔵庫、湯沸かし器(トヨタ『100系ハイエース』)
・移動式FAX(トヨタ『初代セルシオ』)
・加湿器や空気清浄機(日産自動車『初代シーマ』)
・ワイパー付きミラー(日産『初代レパード』)
・サイドガラスワイパー(トヨタ『6代目マークⅡ』3兄弟)
・運転席ドアの傘収納(日産『パルサー』)
・クルマのキーにダイヤモンドを埋め込み(日産『初代シーマ』)

 どれもバブル期までの装備群ですが、世相を象徴するように贅沢装備が目をひきます。それが平成~令和と時代が流れるなかで、収納や車内スペースの拡大といった、利便性と合理性の追求へとベクトルが変わっていくわけです。その代表例が、シートアンダーボックスやシートアンダートレイの普及なのではないでしょうか。

 欧州車ですと、例えばVWビートルの一輪挿しとか、ボルボについている透明のクリップ(大陸横断の際にパスポートを挟んでおいて提示するための装備)など、洒落が利いていたり、お国柄が見られます。近年のグローバル化によって、こうした装備はどんどん画一的になっていますが、自分の愛車に隠された機能や装備を今一度探してみるのも、面白いかもしれませんね」

(文=Business Journal編集部、協力=桑野将二郎/自動車ライター)

提供元・Business Journal

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