「メンターとは視野を広げてくれる、人生を変えてくれる存在だと実感しました。メンターの話をすると、『メンターは、絶対必要なものですか?』と聞かれることがあります。メンターはいなくても困らないでしょう。しかし、メンターがいれば、もっと広い世界を見てから、自分の人生を決めることもできるのです」(同)

人脈づくりには時間がかかる

「メンター=人脈」と置き換えてみます。人脈が欲しい人は即効性を求めています。しかし、それは無理な話です。

人脈構築を目的とした異業種交流会があります。著名人が参加していると、名刺交換に列を成していることがあります。会食中でも会場を走り回り、名刺収集にいそしむ人がいます。しかし、本来の人脈は人に魅力がなければ集まらないものです。人脈とは「本来は努力して構築するような類いのものではない」のだと思います。

また、多くの交流会では「売り込み臭」が漂っているものです。参加者のほとんどが「仕事をもらいたい人」になるため建設的にはなりません。同じような人種が参加している交流会に参加しても得るものはありません。

相手が著名人の場合、「自分に還元してくれないかな」と思うことがあるかも知れません。これは「善意の搾取」になります。情報を教えてもらったら、参考になるような情報を返します。こうしてフラットな関係にしておくことが関係を長く続けるコツといえます。

人は簡単に結びつくものではないことに気付いた人は、このような交流会に嫌気がさすようになります。名刺コレクターになってしまうため機会損失につながります。交流会では、ざっくばらんに話せて打ち解けるまでには至らないのです。

筆者の場合、交流会や勉強会の類いでメリットになる人脈が構築できたことはなかったように思います。さて、あなたはどのようにしてメンターをつくりますか。また、メンターが必要だと思いますか。この機会に考えてみるのはいかがでしょうか。