忙しい会社員が、手間なしにすぐにできる節税対策を紹介します。
【上限88,000円の控除】医療費控除(セルフメディケーション税制含む)
医療費控除も会社員がすぐできる節税方法です。医療費控除の対象となる支払い金額は所得により異なり、所得200万円以上の場合は10万円、所得200万円未満の場合は総所得金額の5%です。なお、生計を同一にする家族の医療費も合算できます。
また、セルフメディケーション税制により、市販の風邪薬などを購入した場合、医薬品の購入金額から12,000円を差引いた額を所得から控除することができます(上限88,000円)。
手続きが面倒と感じるかもしれませんが、2022年に手続きが簡素化され、e-taxで完結でき、必要書類は手元保管で提出不要になりました。
iDeCo
iDeCoは、運用により年金を自分で用意するための制度で、利益に対する税金が非課税になります。それだけではなく、掛金全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になるので、毎月の掛金が1万円(年間12万円)の場合、所得税(10%)、住民税(10%)とすると年間24,000円分の税金が軽減されます。
また、受け取る時は「退職所得控除」または「公的年金等控除」の対象になる点も魅力です。原則、60歳を超えるまで引き出しができないのはデメリットですが、節税しながら運用したい方におすすめです。
文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。
(2024年06月27日公開記事)