マクラーレンならではのエアロダイナミクスを追求したボディワークも見どころ

マクラーレン・オートモーティブは10月6日、新型スーパースポーツの「マクラーレンW1」を発表した。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

このW1は、1992年にデビューした「マクラーレンF1(ロードカー)」、2012年の「マクラーレンP1」のコンセプトを継承した”1″のネーミングが与えられたアルティメットモデルで、車名の”W”はワールドチャンピオンを意味しているという。それゆえ発表された2024年10月6日も、F1に参戦していたマクラーレンが、初めてコンストラクターズチャンピオンを獲得し、エマーソン・フィッティパルティがドライバーズチャンピオンとなった日にちなんでいるということだ。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

W1の最大の注目ポイントとなるパワートレインは、最高出力928ps、最大トルク900Nmを発生する新開発のバンク角90度4.0L V8ツインターボユニットに、同347ps&440NmのEモジュールを組み合わせ、システムトータル出力1275psと、1340Nmのトルクという驚愕のスペックを発生する。トランスミッションは8速DCTで後輪のみを駆動。P1より重量を40kg削減されたハイブリッド・コンポーネントやカーボンモノコックにより車重は1399kgと軽量に収められており、0→100km.h加速は2.7秒、最高速度は350km/hもの動力性能を誇る。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

マクラーレンらしいスーパースポーツ然としたボディは空力性能が極限まで追求されており、フロントスカートおよびリアウイングには可動システムを採用。特にリアウイングは3段階に調整可能で後方に300mm伸び、ライドハイトもフロントで37mm、リアで17mm下げることができ、フロントで350kg、リアで650kg、最大1000kgものダウンフォースを発生するという。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

一方、W1専用のカーボン・ファイバー製モノコック「マクラーレン・エアロセル」と、ガルウイング状に開閉する「マクラーレン・アンへドラル・ドア」は、空力性能を念頭に最適化されたモータースポーツ技術の結晶といえるものだ。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

フロント・サスペンションも空力効率を考慮して設計されており、プッシュロッド式ロワー・ウィッシュボーンとインボードに搭載するダンパーシステムの位置を大幅に持ち上げることで、車両後方への気流をクリーンに保っている。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

また、加速とラップタイムは、公道走行可能なマクラーレン・モデル史上最速。0→300km/h加速で12.7秒未満と「スピードテイル」を上回り、マクラーレンが基準とするナルド・サーキットでは「マクラーレン・セナ」のラップタイムを3秒短縮するという、2つの驚異的な記録を達成しているという。

コクピットは、クラス最高の視界が確保されゆったりとした空間が広がる。斜め後方の部分がガラス張りなのも、インテリアの広々とした雰囲気に貢献しており、オプションでドア上部もガラスにすることが可能だ。センターコンソールには8インチの高解像度タッチスクリーン式となるマクラーレン・インフォテインメント・システム(MIS II)が搭載されている。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

シートはカーボン・ファイバー製モノコックのマクラーレン・エアロセルと一体化しているため、ドライバーとパッセンジャーは、シャシーとのダイレクトな一体感を味わうことが可能。全体に内張りを施すことで最適なサポートと快適性を確保しており、ドライビング・ポジションは通常よりリクライニングした角度で、太ももをしっかりサポートする構造となっている。通常はシートを移動してドライビングポジションを調整するが、W1では固定式のためペダルおよびステアリングを前後させ調整するという、ユニークな方式を採用している。

インテリアの素材も、専用となるマクラーレンInnoKnitをはじめ、MSOに揃うほぼ無限の選択肢でビスポークが可能となっている。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

W1のデザインは、真上から見ると、エアロダイナミクス主導のデザインにしては驚くほどクリーンな造形となっている。ハンマーヘッド形状のノーズから引き締まったティアドロップ形キャビンまでのフォルムが際立ち、それが左右に広がってアクティブ・ロングテール・ウィングに続くものだ。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

サスペンション・システムは、独自なデザインのアンダーフロアに組み込まれた前後のアクティブ・エアロパーツと連携して、グラウンド・エフェクト・エアロダイナミクスを実現。これにより駆動輪でトルクを活用するのに必要な荷重とグリップが発生するため全輪駆動が不要になり、フロント・アクスルの重量増加も回避されている。

ハンドリングも、「マクラーレン・ハイドロリック・パフォーマンス・ステアリング」によってクラス最高のフィードバックとフィールが生み出され、強大なトルクを後輪だけで受け止めることができるという。

マクラーレン・オートモーティブのCEOマイケル・ライターズ氏は「マクラーレンW1は、マクラーレンF1とマクラーレンP1いうアイコニックな両モデルの卓越性を称え、マクラーレンの世界チャンピオンの精神を具現化したモデルです。この新型アルティメット・スーパーカーにより、私たちは再びスーパーカー・パフォーマンスの限界を押し広げました。新設計のMHP-8型V8エンジンを搭載した至高のハイブリッド・パワートレインと、マクラーレンのロードカー史上最も先進的な空力性能を誇り、先進的な軽量素材を幅広く採用しています。これらを基に、サーキットでは抜群のドライビング・エクスペリエンスを味わえ、公道でも並ぶもののないドライビングを満喫できるマシンを作り上げることができました」
「F1での経験を生かしたエアロダイナミクス、純粋な後輪駆動、そしてマクラーレン・ハイドロリック・パフォーマンス・ステアリング。これらは、常に可能な限り最高のパフォーマンスを実現するレース企業として、明確な目的を持ってイノベーションを追求するマクラーレンの姿勢を体現しています。そのため、マクラーレンの公道走行可能なモデルの中で最速のラップタイムと最速の加速時間をW1が達成したのも当然の結果です。また、究極のスーパーカー・ドライビング・エクスペリエンスを支える理念を追求することで、混じり気のないピュアな一体感を味わえるモデルとなりました。まさにW1は、マクラーレンにしか生み出せないモデルなのです」とコメントしている。

このマクラーレン史上最高のパフォーマンスを誇る「W1」、価格は200万ポンド(約3億9000万円)で、世界限定399台が販売されるが、すでに完売とのことだ。

1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)
1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)
1275psのシステムトータル出力と1340Nmのトルクという驚愕のスペックを持つスーパースポーツ!「マクラーレンW1」が発表
(画像=『CARSMEET WEB』より 引用)

公式ページ

動画はコチラから

文・相澤隆之/提供元・CARSMEET WEB

【関連記事】
【比較試乗】「フォルクスワーゲン TロックTDI Style Design Package vs TDI Sport vs TDI R-Line」アナタならどのT-ROCを選ぶ?
「キャデラック XT4」ジャーマンスリーをロックオン! プレミアムコンパクトSUVの大本命!【試乗記】
【インタビュー】このプロジェクトを通して日本のモータースポーツをもっと元気にしたい!「ARTAプロジェクトプロデューサー・鈴木 亜久里」
【国内試乗】「ホンダ N-ONE」見た目は変わらずも中身は大幅に進化
【国内試乗】「レクサス・ニューLS」徹底的な作りこみを施した常にイノベーションを追求するフラッグシップ