直4エンジン
今となっては、YZF-R1といえば「クロスプレーン」の印象が強いかもしれませんが、2003年のYZF-R1はフラットプレーンでバイクらしいエンジン音を奏でていました。また、FIの尖ったレスポンスは工夫を凝らしてマイルドにした設計とのことで、キャブレターの特性が残っているような吹け上がりであったことを覚えています。このことから、一部では「キャブジェクション」と言われることもあったようです。当時のR1サウンドには、古(いにしえ)のエンジンの名残がありました。
SS乗りだけの特別感
走行中、スロットルをひねった時の「天井知らずの加速感」は今でも覚えています。どの速度域からでも伸びていく加速性能は走り過ぎて怖い。一方、ワインディングロードにおいてはコーナーリング性能の高さを楽しめたのです。周囲のライダーからは「乗りにくそう」と何度も言われましたが、SS独特の乗車姿勢とR1が有するコーナーリング性能とのマッチングは、運転しているライダーしか感じることができない特別な操作感覚だと思います。
色褪せないデザイン
2002年YZF-R1(5PW)の発売から既に20年以上経っていますが、そのデザインは現在のSSと比較しても見劣りしないように感じます。比較的軽量な印象を受ける理由としては、少なくなったカウルパーツ面積かもしれません。このエンジン見せるようなデザインは現代のマシンに通ずるものがあると思っています。このR1の車体色を調べたところ、正式名称は「ヤマハブラックSPバージョン」。特徴は何といってもカウル側面に施されている「ベタなファイヤーパターン」。少し古臭い印象を受けつつも前衛的なデザインは、キャラ被りしない存在感がありました
XSR900の発表により乗り換えを決意
年式や走行距離、純正部品の供給が終了しているなどの理由により乗り換えを検討していたところ、突然の「新型XSR900」のニュースが届きました。大阪モーターサイクルショー2022にて初対面し決意。この機会にと思い後日査定に出してみたのですが、年式や走行距離などの理由により提示金額は低め。バイク買取業者を何社か周って、納得の提示金額で商談成立。今回のR1は私が初めて所有した大型バイクで、その性能やルックスはもちろん、大型バイクならではのロングツーリングなどをつうじて私自身のバイク観に大きな変革をもたらす一台でした。