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安全運転には「意思表示」が超重要!それもしないで“被害者ヅラ”するドライバーが多い
「速度域が高く30メートル手前では遅い」というときでもルールは守るべき?

安全運転には「意思表示」が超重要!それもしないで“被害者ヅラ”するドライバーが多い

「ウインカー出すの早(笑)初心者かよ(笑)」と考えるドライバーは本当にいる?いないならなぜ…
(画像=©kapinon/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

車が誕生して初期の頃は交通量が少なかったため、ウインカーというものは存在しませんでした。しかし、車が増え、高速化が進むと、自身の車の進む方向をまわりに伝えなければ危険が生じるようになってきます。

また、車が箱型になり乗員の動きが見えにくくなったことで、身振り手振りも通じにくくなります。車の行き先を車の外からでも見えるよう、外部に行き先を示す方向指示器が誕生。その後、電球を使った方向指示器として現在のようなウインカーが普及しました。

つまり、自身の車がこれからどのように動くかをまわりの車にあらかじめ伝えることで、自身もふくめ、まわりが危険を回避できるよう準備するために使用する装置がウインカーです。左にウインカーを出しているのであれば「これからこの車は左へ行く」という意思表示になり、それを見たまわりのドライバーなどは、「これから減速するだろう」「左に寄せるだろう」などの動きを予測しやすくなり、危険を回避するための準備がいしやすくなります。

しかし、前述したような、ウインカーのタイミングを遅らせる運転ですと、「今、この車は左に行ってる途中」や「さっき、この車は左に行った」という意思表示です。まわりのドライバー、特に後ろを走っていたドライバーは「急に減速した」「いきなり割り込んできた」と感じます。ウインカーの本来の役割がまったく果たされていませんが、ウインカーを出したドライバー本人は「ウインカーを出したのに譲ってくれなかった」「急に車間距離を詰めてきた」と被害者ぶることが多いようです。

ウインカーのタイミングひとつで交通トラブルや揉め事に発展することは少なくなく、前述の「ウインカーを出したのに譲ってくれなかった」「急に車間距離を詰めてきた」など被害者意識が強いドライバーは日常的にいわゆる「あおられ運転」をしているかもしれません。自身の運転に問題がないか、見直してみる機会を作ることも重要です。

「速度域が高く30メートル手前では遅い」というときでもルールは守るべき?

「ウインカー出すの早(笑)初心者かよ(笑)」と考えるドライバーは本当にいる?いないならなぜ…
(画像=©xiaosan/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

ところで、速度域が比較的高い道路の場合は、左折する30メートル手前でウインカーを出すのは遅いように感じるかもしれません。時速60キロメートルで走行中にこの先で左折をする場合、徐行を始めるための減速は合図を出す30メートル手前よりも早くから始めることになります。合図なしで減速が始まるので、周囲の車に危険が及ぶかもしれません。しかし、運転中にもっとも優先しなければならないことはルールを守ることではなく安全です。30メートル手前よりもっと早い地点であっても、それが安全につながる行動なのであれば、迷う必要はありません。

考えられる状況としては、比較的高い速度域で走行中、すぐ左後方に危険なすり抜けをしようとしてくるバイクがいるがこの先で左折をしたいという状況です。速度が高いため、左折をする30メートル手前に達するより早くに減速を始めることになりますが、すぐ左後方にいるバイクに接触するおそれがあります。

このバイクが危険な運転をしていることがそもそもの問題ですが、だからと言ってそのバイクを巻き込んだ事故を発生させても良い理由はありません。このような状況での事故は多少なりとも車側も過失責任を負うことになるため、自衛のためにも、接触を避ける行動をとることがベストな選択でしょう。

減速を始めるのが30メートル手前よりも早い地点であっても、左のウインカーを出すことでバイクの運転手に意思を伝えることが可能です。前を走る車がこの先で左折をすることが分かれば、バイクの運転手は左折に巻き込まれるのを防ぐため、距離を取るなり右から抜くなりしますので、その後であれば減速時にすぐ左後方にいるバイクに接触するおそれはなくなります。

もちろん、定められたタイミングよりも早い地点でウインカーを使用するのはルールには反します。仮に取り締まりを受ければ、「合図制限違反」に該当するかもしれません。しかし、ルールの中には「他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」とする「安全運転の義務」も記されており、「安全運転義務違反」は合図制限違反よりも重い違反です。

合図制限違反自体も、極端な使い方でない限りは取り締まりを受けることはないとされているため、前述のような状況では定められたタイミングよりも早い地点であっても、「安全運転の義務」を守ることを優先しましょう。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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