ブラックリストと聞くと、お金がない人が載るイメージがあるだろう。しかし、お金持ちだったとしてもブラックリストに載ってしまうケースがある。
ブラックリストとは?
そもそもブラックリストとは、個人の信用情報を管理・提供する信用情報機関に事故情報が記録されることだ。支払いが滞る、遅延を繰り返すということが記録される主な理由である。
また、任意整理や個人再生手続き、自己破産などを行った場合も金融事故としてブラックリストに載ることになる。
ブラックリストに名前が載っていると、カードの審査などに通りにくくなるので注意が必要だ。
お金持ちがブラックリストに載るケース
通常は支払い能力に問題を抱えた人が載るブラックリストだが、以下のようなケースはお金がある、ないにかかわらず載ることがある。
ケース1:遅延を繰り返す
たとえお金があっても、支払いがきちんとなされなければ支払い能力が低いとみなされてブラックリストの対象となる。
「引落日を間違えていた」「入金を忘れていた」といったうっかりミスで、滞納や遅延にならないように注意しよう。
ケース2:カードの短期解約を繰り返す
カードの短期解約は発行会社にとって望ましくないため、1年未満の解約をくり返すのもブラックリストの対象となる。
カードは入会時にポイント還元やキャッシュバックなどのキャンペーンがあるものが多いため、使う予定がないにもかかわらず発行することもあるだろうが、使わないからといってすぐに解約するのは避けたほうが無難だ。
ケース3:短期間に多重申込みをする
短期間に複数のカードを申し込むことも、お金に困っており返済能力が低いと判断されてブラックリストの対象となる。
カードごとに会員特典やポイント還元などが異なるため、魅力的なカードをたくさん持ちたいと思っても、カードの申し込み履歴は信用情報機関に記録が残るので一気に申し込むのは危険だ。記録は6カ月ほどで消えるので、欲しいカードが複数ある場合は間隔をあけて申し込もう。
ブラックリストにお金のあるなしは関係ない
お金持ちであろうと、支払いがきちんとなされない、返済能力が低いと判断されればブラックリストに載ってしまうことがある。
ブラックリストに載る理由は、実際にお金があるかどうかではないので、支払いやカードの発行や解約には注意しよう。
文・阪田順子(ファイナンシャル・プランナー)
保険会社での営業、一般企業の経理職などを経て、2020年にファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用や株式投資の講座を開講。投資を中心にお金にまつわる記事の執筆・監修を行う。