HONDA CB1100RSの車種プロフィール

今回紹介する「CB1100RS」は、2017年に発売された空冷4ストローク・直列4気筒の1100ccエンジンを搭載するロードスポーツモデル。今や水冷エンジンが大多数を占める中で、CB1100シリーズは敢えて空冷を採用し、穏やかな出力特性に加えて伝統的なネイキッドスタイルを併せることで、ゆったりとした乗り味を演出すると同時に大人の所有欲を満たしてくれる。そんな”ネオクラシック感”が強いCB1100シリーズだが、今回紹介するCB1100RSはスポーティさを追求した1台となっており、唯一キャスター角26度の専用ディメンション、前後17インチホイール、専用サスペンション、アルミスイングアーム、フロントラフィアルブレーキキャリパーなど、豪華装備を搭載している。

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バイクインプレ

車両の特徴

車体サイズは全長が2180ミリ、全幅800ミリ、全高1100ミリ、シート高785ミリ、ホイールベースは1485ミリで、車両重量は252kgとなっている。
キャスター角は26度、フロント120/70-17インチ、リア180/55-17インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。

エンジンは空冷4ストロークDOHC4バルブの直列4気筒。ボアストロークは73.5ミリ×67.2ミリのショートストローク。圧縮比は9.5で最高出力は90馬力/7500回転、最大トルクは91Nm/5500回転。燃料供給はフューエルインジェクションでトランスミッションは6速仕様だ。

走り

ハンドリング

同じタイミングで試乗したCB1100EXは往年のバイクのようなハンドリングながらも、現代風に味付けされたマイルドでクセのないハンドリングだったが、このCB1100RSに限って言えば現代のバイクのハンドリングそのもので、かつ相当スポーティなファクトリーチューンが施されている。例えば車体をかなり振り回して乗ってもあまりおつりが返ってこないような、引き締まって抑えの利いたようなハンドリングになっている。別のバイクで例えるならば、CB1300SFのようなハンドル捌きだ。

エンジン

空冷エンジンのスペックそのものはCB1100、CB1100EX、そしてCB1100RSもすべて同じだが、フューエルインジェクションに関してはこのCB1100RSのみ専用セッティングが施されているようで、心なしかちょっと元気に吹け上がるように感じる。そして、空冷エンジン独特のバイブレーションも不快にならない程度に体感することができ、逆を言えば空冷エンジン好きにとっては心地良いフィーリングとも言える。

サスペンション&ブレーキ

サスペンションは前後ともにスポーティさを意識した専用モデルがセレクトされ、リアのスイングアームもバネ下荷重を軽減すべくアルミ製となっている。ただ、その割にはCB1100EXと比較して極端な差は感じられず、スポーティながらも乗り心地は良い。ただ、前後ブレーキに関しては明確な違いがある。リアブレーキはほぼ共通だが、フロントブレーキはラジアルマウントキャリパーを装備して強力ななストッピングパワーを実現。CB1100EXのレバーの握り始めはソフトな感触だったが、こちらは制動力の立ち上がりも相当速くなっている。