【クラフトビールとアイドル 二重推し活紀行・2】「遠征で福岡に行ってきます!」と旅立つ人があなたの周りにもいないだろうか。そう、福岡・博多にはアイドルのライブを開催できる会場がたくさんある。マリンメッセ福岡や福岡サンパレス、みずほPayPayドーム福岡等、ライブ会場としてよく使われる施設が、博多駅からアクセスの良い場所に位置している。博多といえば言わずと知れたグルメの街だが、クラフトビールを楽しめる店も多い。連載第2回目の今回は、私が「WEST.」のコンサート帰りや、出張がてら立ち寄ったブルワリー・ビアパブ・ビアバーを振り返る。

推し活の聖地・福岡でアイドルを語りながらクラフトビールを巡った話
博多のクラフトビールを紹介(画像=『BCN+R』より 引用)

ビール欲も食欲も満たせる! 1軒目として使えるブルワリー

 クラフトビール専門店というと、軽いおつまみしかなく1軒目には向かないと思われがちだが、全てのお店がそうではない。最初に紹介するのは、ビールと博多名物で満たしてくれる「あおぞらブルワリー」だ。

推し活の聖地・福岡でアイドルを語りながらクラフトビールを巡った話
あおぞらブルワリー(画像=『BCN+R』より 引用)

 あおぞらブルワリーは2022年に醸造を開始した、市街地のビル2階にあるマイクロブルワリー。クラフトビールを日常的なお酒として楽しんでもらうため、ラガー、ペールエール、IPAなどスタンダードなスタイルのビール造りにこだわっている。店内には3本の発酵タンクが並んでいて、醸造の現場を間近に見ながらビールを楽しめる。

 驚くのは、ドリンクに負けないフードメニューの充実度だ。1階に系列店の居酒屋が入居しており、居酒屋で提供しているメニューも2階のあおぞらブルワリーから注文することができる。

 明太子やゴマサバなど、博多名物がそろっているので、時間はないがクラフトビールも食も両方楽しみたい、欲張り推し活民にはうってつけの店である。海鮮とクラフトビールは物によって合わない場合もあるが、あおぞらブルワリーの甘すぎず喉越しの良いスッキリしたビールとのペアリングは最高だ。

推し活の聖地・福岡でアイドルを語りながらクラフトビールを巡った話
飛行機の出発時刻が1時間後に迫る中、
頼まずにはいられなかった博多明太出汁巻き(860円)と
名物イカしゅーまい(510円)
(画像=『BCN+R』より 引用)

ライブ後の感想戦に最適! 可愛い猫に釘付けのビアパブ

 一度見たら忘れられない、愛くるしい猫のキャラクターに誘われて入店。続いては、気軽に入れる立ち飲みビアパブ「BEERKICHI(ビアキチ)」を紹介する。

推し活の聖地・福岡でアイドルを語りながらクラフトビールを巡った話
ビアパブ「BEERKICHI」(画像=『BCN+R』より 引用)

 BEERKICHIがあるのは、地下鉄七隈線「天神南」駅のほど近く、裏天神と呼ばれるエリアだ。周辺には、昔ながらの居酒屋や小洒落たワインバーなど、さまざまな誘惑があるが、強い意思を持ってBEERKICHIに向かう(1軒目を周辺の店で済ませておくのが吉)。

 店内に入ると10人ほどが立てるカウンターがあり、その上にたくさんの猫が並んでいる。

推し活の聖地・福岡でアイドルを語りながらクラフトビールを巡った話
表情の異なる猫を見たいがために
ハイペースで注文してしまう
(画像=『BCN+R』より 引用)

 注がれているのは、常時10Tapほどがつながっているクラフトビールで、私が訪れた際も東北から九州、海外のブルワリーまで豊富な種類をそろえていた。

 決して広くはないが、開放的な雰囲気があるのもこの店の特徴だと感じる。気さくな店員の雰囲気とL字カウンターのおかげで、店員と客、客同士のコミュニケーションが自然と生まれている。私はWEST.のコンサート帰りの客と隣同士になり、推しの魅力について語り合った。

 感想戦を繰り広げていると、まるでこの空間が推しの聖地のように感じてくる(錯覚)。その場に居合わせた4人のうち3人が、可愛い猫グラスを聖地のお土産として購入したのだった。