株式会社博報堂のシンクタンクである、博報堂生活総合研究所は、2024年10月の消費予報に関する調査結果を公開しました。

消費意欲は前月比・前年比ともに減少

同研究所によれば、2024年10月の消費意欲指数は前月比マイナス1.4ポイント、前年比ではマイナス2.1ポイントと、ともに低下という結果になりました。

例年、10月の消費意欲指数は前月と同水準で推移することがほとんどのなか、今年の結果は過去5年間における同月数値のなかで最も低い数値となっているそうです。

秋の消費意欲が高まるなか、節約志向が続く

消費意欲に関して、自由回答式でその理由を見てみると、消費にポジティブな回答は9月が291件であったのに対して、10月は360件と増加。

なかでも、「(秋服が欲しい・食欲の秋など)季節的な意欲向上」の増加が顕著で、9月が65件だったのに対し、10月は120件と2倍近くになりました。

一方で、ネガティブな回答は9月888件、10月872件で横ばい状態という結果に。ただ、「金銭的な理由で節約・我慢」という理由に関しては、9月は169件であったのに対し、10月は202件まで増加したとのことです。

「物価高・値上げ・円安」を理由にした回答も、9月110件から10月121件へと微増しているなど、依然高い水準であることが分かりました。

また、季節的な理由の変化も見受けられました。

「暑い季節は出かけたくない」という回答が、9月には32件でしたが、10月は2件にまで減少。これは、気温が下がり外出しやすくなったことが理由として考えられます。

同社は、この調査結果を受けて「秋らしい意欲は高まっているものの、物価高の影響などにより金銭的に余裕が持てず、節約意識が高まっている様子がうかがえ、10月の消費意欲指数は例年より低めとなりそうです」とコメントしています。

調査概要

調査テーマ:来月の消費予報・2024年10月

調査期間:9月2日~9月5日

調査対象:20~69歳の男女1,500人

調査主体:博報堂生活総合研究所