イングランド2部リーズ・ユナイテッドの中盤に新たな問題が浮上したようだ。クラブの主力であるMFイリア・グルエフが同2部ノリッジ・シティとの現地時間10月1日の試合中に負傷し、検査の結果、半月板の損傷で数か月の離脱が決定した。
これによりリーズは深刻な中盤の選手不足に陥り、日本代表MF田中碧とMFジョー・ロズウェルの2名だけが今後を託せる選手となったが、田中についても、状況は「理想的ではない」とされている。
リーズの取材を行う記者ジョー・ドナヒュー氏は、田中が日本代表に招集され、今後18,000マイル(約29,000km)にも及ぶ移動を伴う遠征に参加することに対して懸念を示している。
田中は、10月10日にジッダで行われるFIFAワールドカップアジア最終予選のサウジアラビア代表戦、15日に埼玉で行われるオーストラリア代表戦を控えている。この代表ウィーク中の移動により、リーズに戻るのが現地18日のシェフィールド・ユナイテッドとの重要な試合直前になる可能性が高く、十分なコンディションでトレーニングに参加できるかどうかが不透明だ。
リーズのダニエル・ファルケ監督もこの状況を踏まえて、フリーエージェント市場から新たな中盤の選手の補強を検討しているようだが、フリー選手のフィットネスレベルやチームへの即戦力としての適応には疑問の声が挙がっている。監督自身も「長期間チーム練習から離れている選手をこの時期に獲得するのは理想的ではない」と述べており、パニック買いを避けるためにも慎重な判断が求められそうだ。
現在、リーズの昇格争いにおいて、田中は非常に重要だとクラブは認識しており、田中がケガなく代表遠征から戻ることを強く願っている。田中はこれまでの出場機会で91.9%という高いパス成功率を記録しており、彼のパフォーマンスは今後数ヶ月間のリーズにとって鍵となりそうだ。