一方で、研究チームは、少数ながら「膨張する穴」に対し、錯視を感じない人がいることに疑問を抱いています。

それから、ヒト以外の脊椎動物や、あるいはタコ・イカのように高度な目を持つ無脊椎動物でも、同じような錯視を経験するのか興味を持っています。

今後、錯視のメカニズムをさらに研究することで、瞳孔の生理的反応や視覚の複雑なシステムをより詳しく理解できるかもしれません。

※この記事は2022年6月公開のものを再掲載しています。

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参考文献

This illusion, new to science, is strong enough to trick our reflexes
https://medicalxpress.com/news/2022-05-illusion-science-strong-reflexes.html

元論文

The Eye Pupil Adjusts to Illusorily Expanding Holes
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnhum.2022.877249/full

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。