温暖化が問題になっている現在の地球だが、1万年以上前の地球には氷河期が訪れていた。この氷河期を長引かせた原因となった小惑星の地球衝突が、なんと8年後の2032年に再び起きる可能性が指摘されている――。

■2032年におうし座流星群が地球に正面衝突か!?

 今から1万2000年ほど前の地球に訪れていた氷河期の末期は「ヤンガードリアス期」と呼ばれ、それまでの氷河期が終わり気温が上がりはじめていた頃になぜか寒冷化が起きたという謎に包まれた時期である。

 氷河期がなぜ長引いたのか、その原因として気候変動を起こす規模の小惑星の地球衝突があったのではないかという「ヤンガードリアス衝突仮説」が有力な説として議論されている。

 ではこの「ヤンガードリアス衝突仮説」の論拠はどこにあるのか。

 毎年10~11月にかけてピークを迎える「おうし座流星群」(タウリッド流星群)は毎回特に何事もなく過ぎ去っているのだが、2007年に発表された研究では、このおうし座流星群に含まれる隕石や小惑星が約1万2800年前に地球に衝突して壊滅的な被害を引き起こしたことが示唆されている。

2032年、地球に破滅的災厄が訪れる…?氷河期を招く小惑星の衝突はあるのか
(画像=画像は「Pixabay」より,『TOCANA』より 引用)

 この時、おうし座流星群は南北アメリカ大陸からユーラシア大陸西部にかけての広大なエリアに無数の隕石となって降り注ぎ、地表に壊滅的なダメージを与えて多くの生物を死滅させた後、約1300年近く続いた“延長戦”の氷河期「ヤンガードリアス期」を引き起こした可能性があるというのだ。

「おうし座流星群」は毎年訪れる天体現象だが、なぜ1万2800年前の流星群が地球にヒットしたのか。

 おうし座流星群の母天体(母彗星)は「エンケ彗星」と考えられており、この彗星から生まれた無数の岩石片群には密集度に濃淡があるという。最も密集しているエリアは「おうし座共鳴群」と呼ばれ、このエリアが地球に正面衝突したケースこそが1万2800年前のヤンガードリアス衝突であると考えられるのだ。

 そして1万2800年の歳月を経て、もうすぐ地球はこの「おうし座共鳴群」に再び直面することになるという。

 天文学者のビクター・クラブ氏とデイビッド・アッシャー氏が1993年に学術誌「Quarterly Journal of the Royal Astronomical Society」で発表した研究では、2032年と2036年に地球が「おうし座共鳴群」の中心を通過することが予測されているのだ。8年後に迫った不気味過ぎる予測である。

 1万2800年前のヤンガードリアス衝突では、大規模な山火事、マンモスなどの大型動物の絶滅、人口減少などが引き起こされたと考えられている。この破滅的災厄が2032年に再び繰り返されることになるのだろうか。いずれにせよ“その日”が刻々と近づいていることは間違いない。

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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