■それにしても国立市、ノリノリである
さて、読者諸君は「国立」という地名の由来をご存知だろうか。
その歴史について、国立市の広報担当者は「大正時代の末期、箱根土地株式会社によって谷保村の北部の山林が開発された際、まちの名前を決めることになりました」と振り返る。
続けて「当時の中央線は国分寺の次が立川で、ちょうどその真ん中に当たる場所に駅を作ることになっていたため、両方の頭文字を取って『国立』にしよう、という声が上がりました。この案は『この地から新しい国が立つ』という願いとも相まって、受け入れられたようです」と、詳細に説明してくれたのだ。
じつは国立市は、全国の市で4番目に小さい面積で、その規模は「皇居の外堀と同じくらい」だという。しかしその実態は、新旧多様な魅力に溢れたエリアなのだ。
その魅力について、担当者は「市の北部に位置するJR国立駅から真っ直ぐのび、『文教地区』にも指定されている大学通り周辺には、文化の香り漂う個性豊かな街並みが広がっています。対して、甲州街道の街村集落として発祥した伝統ある南部地域には、水や緑が豊かな田園風景が残っています。コンパクトなまちの中に『異なる豊かさ』が共存している点も、魅力のひとつです」と語ってくれた。
同市としても「こくりつ」読みと混同されるケースに配慮しているようで、担当者からは「国立市では『市報くにたち』等においても、『くにたち』と読む場合はルビを振るなど『国立』の読み方を皆様にお伝えしており、今後も情報発信に努めていきます」とのコメントが。
読み方の混同で話題になった件もポジティブに受け止めており、「今回の読み方をきっかけに『くにたち』に興味を持って頂き、緑と個性あふれるこのまちに、ぜひ一度お越し頂ければと思います」と語ってくれたのだ。
YouTube「国立市チャンネル」では同市の魅力が多数発信さてれているので、併せてチェックしてほしい。