ヤマハ XJ6 ディバージョンの車種プロフィール

ネイキッドスポーツのXJ6にハーフカウルを搭載した派生モデルとして2009年に登場。XJ6シリーズにはネイキッド、ハーフカウル、フルカウルの3機種が海外専用モデルとしてラインナップされており、2015年モデルまでプレストコーポレーションが輸入販売していた。エンジンは中低速を重視したもので、誰もが気軽に楽しめるミドルクラスのベーシックモデルだった。

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車両の特徴

XJ6には3種類のバリエーションが存在する。
カウルレスのXJ6、ハーフカウルのXJ6ディバージョン、さらに大型のフルカウルを装備したXJ6ディバージョンFがあり、好みと用途に応じて選ぶことができる。

当記事で紹介しているハーフカウルのXJ6ディバージョンは、スポーティな乗り味を追求しつつツーリング特性を高めたモデルだ。小ぶりながらプロテクション効果の高いスクリーンを装着しており、ライダーの疲労を軽減してくれる。

なお、車名の「ディバージョン」という単語には「気晴らし」のような意味があり、レジャーとしてライディングを楽しむことを表している。

エンジン

YZF-6Rの水冷599ccエンジンをベースに、低速域を強化したセッティングになっている。最高出力は77.5ps、最大トルクは59.7N・m。

足回り

特徴は長めに設定されたスイングアームで、同ジャンルの他モデルと比較すると10cmほど長い。
リヤショックは特筆して高性能なものを採用しているわけではないが、この長いスイングアームのおかげで抜群のロードホールディング性、衝撃吸収性を確保している。

走り

YZF-R6に搭載されていた水冷並列4気筒エンジンをスポーツツアラー用にモディファイ。最高出力こそ77.5psと控えめだが、その分低速域が力強く、3速でも難なく発進できるほどトルクフルに仕上げられている。
とくに5,000rpm前後のフィーリングが良好で、右手の動きにサッと順応してパワーが出るため、運転していて気持ちがいい。そして大胆に開ければ爽快に吹き上がり、強力なパワーを味わえるエンジンになっている。

ワインディング走行では、すぐれた旋回性能を発揮。コーナーに入って車体を倒し込んでアクセルを開けると、エンジン自体が旋回性を増してくれるような、ステアリングをイン側へ押し込んでくれるような感覚がある。

高度な電子制御に頼らないオーソドックスな車体構成ながら高い運動性能をもち、さらに各部の操作感やタッチの高級感から非常に真面目に作られたオートバイであることが伝わる。完成度が高いため、ライダーの技量しだいで相当に速く走ることが可能。輸入モデルゆえにマイナーな印象もあるが、高いポテンシャルを秘めたダークホース的な存在だといえる。