各自動車ブランドは、エンジンのタイプごとに詳細なオイル仕様を定めています。欧州の自動車メーカーはACEA規格をベースに技術要件、社内試験、 実地試験を追加した仕様をカーメーカー認証として定めています。そのエンジンのパフォーマンスを最大に引き出すためには、カーメーカーが定めた仕様に沿ったオイル、つまり承認されているオイルを選ぶことが重要です。また、企業の自己責任のもとで自己承認を行っているACEA規格に比べて、カーメーカーで検証を経て承認されたオイルの方がより安心して使うことができます。
ACEA(欧州自動車工業会)は、欧州を拠点とする主要自動車メーカーを代表する組織で、欧州の潤滑油メーカーはACEAの定めるエンジンオイル基準を遵守する必要があります。
A/B(ガソリン/ディーゼル車両)またはC(GPF/DPF対応、低汚染物質の省エネタイプ)とエンジンごとにカテゴリが分かれており、基本的にはその後に続く数字が大きいほど、新しく、上位グレードとなります。
EUが新しい排出ガス規制を導入したり、新しいエンジンオイル技術が生まれるたびに、ACEAは新しいオイル規格を発行しています。
注意しなければならないのは、上位グレードだからといって全ての性能要件を満たしているわけではなく、例えばC2規格のエンジンにC3規格のオイルは適合しない場合があります。
BMWのカーメーカー認証は「BMW Longlife-」から始まる承認番号で表されています。
Longlifeの名にある通り、メーカーの推奨するオイル交換のインターバルも1年と長く、新しいものほど、HTHS粘度(=エンジンオイルの高温高せん断性能)が低く、燃費重視である傾向があります。
そのクルマに適したオイル交換の間隔や、承認番号については必ず車両取扱説明書を参照してください。