日本の機器メーカーはアジアやアフリカでの販売が芳しくないと言っているが、カタールのように中東諸国やアフリカの医師のトレーニングを行っている施設に日本製の機器を置けば、日本製の機器類になじんでそれぞれの国に戻った医師たちがそれらの機器類を推奨してくれることになるはずなので、どうして少し長い目で見て投資していかないのかと不思議に思った。

目先の利益に追われて足元しか見ない方法では先が知れている。「損して得取れ」といった大阪商人の考え方をもっと学んでほしいものだ。

そして、日本を不在にしている間に、石破内閣が発足して、新閣僚が報道されていた。ゲームが終わってノーサイドのはずが、押し出した力士を、土俵下まで突き飛ばすような人事で驚いた。まるで、オセロゲームのように主流派・非主流派の逆転現象である。

旧安部派と麻生派の怒りに火が付けば、内閣がすぐに吹っ飛ぶような勢いと報道されている。与野党で議論をしてから選挙のはずが、総理大臣に任命される前に解散と総選挙の日が公表されるなど、驚きの連続だ。

と言いつつも、無事に大阪に戻れるかどうか心配で、気も漫ろだ。

編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2024年10月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。