HAWK11の車種プロフィール

今回紹介する「HAWK(ホーク)11」は、2022年に発売された水冷4ストローク・2気筒の1100ccエンジンを搭載するロードスポーツモデル。近年のモデルとしては珍しいFRP製のロケットカウルを装着し、ベテランライダーのノスタルジーを掻き立てつつも現代的なデザインと融合させたアーバンテイストあふれる1台に仕上がっている。また、スロットルバイワイヤシステムやライディングモード選択、Hondaセレクタぶるトルクコントロールなどの電子制御サポートも充実しており、楽しさだけでなく安全性も追求できる走りを堪能することができる。

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バイクインプレ

車両の特徴

車体サイズは全長が2190ミリ、全幅710ミリ、全高1160ミリ、シート高820ミリ、ホイールベースは1510ミリで、車両重量は214kgとなっている。
キャスター角は25.00度、フロントに120/70-17インチ、リアに180/55-17インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。

エンジンは水冷4ストロークOHCの2気筒。ボアストロークは92.0ミリ×81.4ミリのショートストローク。圧縮比は10.1で最高出力は102馬力/7500回転、最大トルクは104Nm/6250回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは6速仕様だ。

走り

キツ過ぎないライディングポジションとロケットカウルが効いている!

第1印象で意外だと思ったのがライディングポジション。それを最も端的に示しているのがステップの位置で、予想以上に上側に付いている。しかも割と前寄りの位置にあるということで、最新鋭のスーパースポーツモデルが体現している『スポーティさ』とは、ちょっと違うベクトルに向いているバイクなのだということに気付かされた。それに加えて、このFRP製ロケットカウルである。しかも内側はFRP独特のガラス繊維の織り目が見えていたりと、明らかに往年のバイクファンを狙った造りになっている。ところが、このロケットカウルの防風性能はそれほど高いとは感じられず、むしろ風を感じつつも豪快に切り裂くように前進していく、といったテイストを重視しているように思われる。

ベテランライダーも無理なく扱えるゆったりとした走り

ロケットカウルのシャープなイメージとは裏腹に、その走りは正反対とも言える。例えばライダーが車体に対して入力の動作を行うと、ワンテンポ遅れて狙ったポジションへと入っていくようなイメージだ。それだけに最先端のシャープな乗り味を追求しているモデルと比較すると、かなりオットリとした印象が強い。これはベースモデルのCRF1100LアフリカツインやNT1100のフレームが持つ根本的な性格が残っていると思われるが、逆に言えばシャープ過ぎないゆったりとした乗り味はベテランライダーでも無理なく乗りこなせるという解釈ができるだろう。