GB350Sの車種プロフィール
今回紹介する「GB350S」は、2021年に発売された空冷4ストローク・単気筒の350ccエンジンを搭載するロードスポーツモデル。同時に発売されたGB350のスポーティーバージョンとも言える存在で、ワイドな17インチリアタイヤ、バンク角確保のためにテールアップしたマフラー、軽量化を促進する前後樹脂製フェンダー、シャープな形状のサイドカバー、フロントフォークブーツなど、充実の装備を採用。さらにハンドルとステップの位置を変更するなどして、よりスポーティなスタイルを追求している。
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バイクインプレ
車両の特徴
車体サイズは全長が2175ミリ、全幅800ミリ、全高1100ミリ、シート高800ミリ、ホイールベースは1440ミリで、車両重量は178kgとなっている。
キャスター角は27.30度、フロントに100/90-19インチ、リアに150/70-17インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。
エンジンは空冷4ストロークOHCの単気筒。ボアストロークは70.0ミリ×90.5ミリのショートストローク。圧縮比は9.5で最高出力は20馬力/5500回転、最大トルクは29Nm/3000回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは5速仕様だ。
走り
やや前傾姿勢だが、むしろ自然か。タイヤ設定の妙で安定性は高い
今回は東名高速道路の海老名南JCTから豊田東JCTを結ぶ『新東名』の、最高速度120km/hの区間を走った際のインプレッションをお届けする。比較対象車としてスタンダードのGB350にも言及する形になるが、まずは第一印象として乗り味にそれほど大きな違いは感じられない。ただ、やや低めのハンドル&若干後方に位置するステップを採用することもあり、ライディングポジションはやや前傾気味になる。ただ、スタンダードのGB350は上半身がほぼ直立した状態になるほどのアップライトポジションなので、“350S”の猫背気味のポジションの方がオートバイを運転するという意味では、自然な姿勢に近いように思える。
リアタイヤは17インチ化に加えてラジアルタイヤを装着しているので、しっとりとした安定感はスタンダードより強く感じる。また、バイアスタイヤではあるが、フロント19インチタイヤも大径のおかげで直進安定性に優れており、先述の前傾気味なライディングポジションのせいもあってか、その安定性は余計に強まっているように思える。
思っている以上に軽快に加速。マフラーの違いで鼓動感はやや強め
肝心の120km/h区間での走行だが、5速トップギアでの80km/hから加速してみる。平坦地ということもあり、120km/hまではあっという間に到達した。その後120km/hをキープして走り続けるが、車体はものすごく安定している。もちろん先述通りフロント19インチタイヤの直進安定性は大きく寄与しているだろうが、フレーム自体もガッチリとしている。シートレールも含めてだが、よじれるような嫌な感触はまったく感じられない。そして、排気音はスタンダードのGB350と比較して若干湿ったように聞こえるが、マフラーの排気口が若干上を向いているのでライダーにより聞こえやすく、単気筒エンジンならではの鼓動感は350Sの方が体感しやすいかもしれない。