防衛相進退論が浮上=隊員逮捕、8カ月報告なし

木原稔防衛相は19日の記者会見で、海上自衛隊員による潜水手当の不正受給問題で4人が逮捕されていたことについて、約8カ月間報告がなかったと明らかにした。

まさにぼくがこの記事を書いた直後のニュースです。

公開情報を納税者に隠す防衛省のインテリジェンスの欠如

この件を陸幕衛生は相当警戒していたようで、数カ月にわたり、当時の陸幕広報室長松永康則1佐は担当者に筆者には居留守を使えと命じていた。そのことを会見で岩田陸幕長に質問すると、即座に衛生部に対する取材が可能となった。その後松永1佐は陸将補に昇進するはずが、見送られ地方に飛ばされたそうだ。関連で10名ほどが更迭されたと聞いている。だがその半年後陸幕長が交代すると松永1佐は陸将補に昇進している。

この件で明らかなのは明らかな嘘でも防衛省や自衛隊は「事実」と言い張る、大臣や幕僚長といった組織のトップにまで嘘を付くということだ。

そして隠蔽のためには「居留守」という広報職種であってはならないインチキまで行う。これは普通の組織では懲戒解雇されて当たり前の行為だ。そして関わった人間が処分されないとうことだ。

つまりトカゲの尻尾切りではく、トカゲの頭切りを行うということだ。頭を切ってもまた別な頭が生えてくるので、組織全体が危うくなることはない。頭に責任を押し付けて組織防衛を行う、そのような組織文化があるということだ。この個人携行衛生品も内部では改善がされなかっただろう。「蛇よりしつこい」と揶揄される筆者がその問題を執念深く暴いて、他の協力者が動いたことで改善が成された。このように情報開示こそが組織の腐敗を防ぎ、問題点を改善していくのだ。だが防衛省、自衛隊の秘密主義のおかげでそのような腐敗防止や問題点の改善は起こりにくい。

防衛省と自衛隊の問題の根源はここにあります。組織を守るためならばトップを騙しても構わない。国民を騙しても構わない。自分たちの利益が確保されるのであれば犯罪上等という文化です。

こんな反社な組織に入ろうと思う若者や、入れようと思う親御さんはいないでしょう。断言しますが、こんな硬直した組織防衛をやっている組織は戦争に勝てません。

これはカルト宗教と同じです。この文化を変えない限り防衛省や自衛隊の問題は解決しません。いっそのこと、内閣府や国会に防衛省特務警察でもつくって外部の組織が片っ端から取り締まり、厳しく罰するべきです。また密告を奨励してそれなりの報奨金を出すべきです。