■ローマ時代には建築資材として使用

その歴史は9,000年も昔に遡るとも言われているが、建築資材として利用され始めたのはいまから2,000年ほど前のローマ時代のようだ。火山灰が豊富にあったことから耐久性の高いコンクリートを作ることができたが、現在のように中に鉄筋は入っておらず、長さや高さのある構造物を作ることは難しかったようだ。

日本においては1873年に東京・深川で官営のセメント工場が設立されると、1900年代には鉄筋コンクリートを使用した建築物が作られ始め、戦後の復興により急速に普及していった。2000年頃には短い鋼の繊維を入れたコンクリートが登場するなど、鉄筋を入れずに強度を保てるようになり、さまざまなデザインの建築物を作れるよう進化を遂げている。