グローバル・サプライヤーのZFは2024年9月18日、ドイツ・ハノーバーで開催されている「IAAトランスポーテーション2024」で、e-モビリティの最新製品である燃料電池用の新型水素再循環ブロワーを発表した。
燃料電池スタックの水素循環を最適化するために設計された水素再循環ブロワーは、未使用の水素を再循環させ、水素消費量を削減する効果を発揮する。
水素再循環ブロワーは、2023年4月に発表したZFの燃料電池用エアコンプレッサーと連動して作動する。このコンプレッサーは、燃料電池スタックに空気を供給し、水素と酸素の化学反応を促進させる。
これらの製品は、ZFの水素技術関連ポートフォリオを構成しており、商用車の燃料電池システムの効率的な運用をサポートする技術だ。燃料電池用エアコンプレッサーと同様に、水素再循環ブロワーも商用車の耐用年数を通じた耐久性を備えており、総所有コスト(TCO)の削減に貢献する。
燃料電池にとって水素の再循環は、燃料スタックの寿命と効率を高めるために必須の存在だ。業界をリードするZFの水素再循環ブロワー・ソリューションは、発電スタックの陽極経路内の水と不活性ガスを効率的に管理することができる。
特許取得済みの電気式ギャップ・モーター・テクノロジーを採用することで、水セパレーターは装置に直接組み込まれ、アクティブ冷却は不要となっている。これにより、パッケージングに大きな利点があり、システム組み立てにも有利だ。
ターボチャージャー技術をベースにした水素再循環ブロワーは、軽量コンパクトで高効率だ。超高速電気モーターは最高10万rpmに達する。空気ベアリング技術を使用しているためオイル潤滑の必要性をなくし、燃料電池スタック内部のオイル汚染を防ぐことができる。
これにより、最適な効率と高い流量を両立。さらに、このシステムには800Vの高電圧システムをサポートする統合インバーターも含まれている。これらの技術は商用車向けの燃料電池駆動システムの実現をより加速させることができるだろう。
提供・AUTO PROVE
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