ビジネス
2024/10/07
トラックから船舶、コンテナまで追跡する物流・輸送管理プラットフォーム開発のTransTRACKが1,200万ドル資金調達
TransTRACKは強力な衛星システムを活用することで、電波が届きにくい、海岸から遠く離れた公海エリアでの安定した通信を実現。気象データや海の状況にもとづいて、悪天候の地域を避け、有利な海流を利用した効率的な航路を導き出す。
また、TransTRACKの物流管理システムはコンテナにも対応。コンテナにGPSトラッカーと温度センサーを設置し、位置情報だけでなく内部の状態も常時モニタリングする仕組みだ。これは常温コンテナだけでなく、冷蔵コンテナにも対応可能。温度の異常を検知・通知することで即座に問題に対処できる体制を構築し、輸送物品の損傷を減らせるとしている。
ハラール製品と非ハラール製品の分別
TransTRACKは、今年8月にシリーズA投資ラウンドで1,200万ドルの資金調達を完了したと9月に公式ブログで発表した。
公式ブログによると、TransTRACKは現在インドネシアの135都市に進出し、さらに今年3月にはマレーシアとシンガポールへの進出を果たしたという。今回得た資金を生かしてタイ、ベトナム、オーストラリアへ進出する計画だ。
なお、TransTRACKはマレーシアにおいてPerbadanan Islam Johor、YGL Worldと業務提携を結び、倉庫スマートシステムソリューションの開発に着手するとともに、ハラール物流プラットフォームを導入した。
「ハラール」とは、イスラム教の禁忌に触れないモノやコトである。豚由来の食品やアルコールが添加されている食品を、イスラムフレンドリーの食品と同じコンテナに入れるわけにはいかない。インドネシアやマレーシアでは、そうした宗教に由来する配慮も求められる。
そこでTransTRACKは港での追跡から始まる“ハラール物流”を導入し、出荷や梱包、パレタイジングから倉庫保管までのすべてのプロセスでハラール製品と非ハラール製品を区別している。この技術は、マレーシア企業が厳しいハラル・ロジスティクス基準を満たすのに役立っているようだ。
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