リーズ・ユナイテッド所属MF田中碧は、10月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選に向けての日本代表招集が濃厚とみられるなか、ようやく新天地で存在感を発揮。ただ一方で、同選手のチャントを巡って不満を漏らしていたチームメイトが、ダニエル・ファルケ監督から評価されているという。
田中はスコットランド1部セルティック、セリエA昇格組のコモ・カルチョ、デンマーク1部FCミッティランからの関心が報じられるなか、2024年夏の移籍ウィンドウ最終日である8月30日にドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフからリーズへ完全移籍。移籍決定翌日に新天地デビューを飾ると、9月28日のイングランド2部リーグ第7節コベントリー戦で、浮き球のスルーパスから追加点を演出した。
現地メディアからスタメン出場待望論が湧き起こるなど、幸先良いスタートを切っている田中だが、リーズ加入から2戦目で早くも同選手の専用チャントが完成。地元紙『ヨークシャー・イブニングポスト』が9月19日に伝えたところによると、リーズの下部組織出身で31歳のDFサム・バイラムは自身の専用チャントがいまだに完成していない現状に不満を抱いていたという。
バイラムは2016年に一度リーズを退団したものの、2023年8月に復帰。専用チャントが歌われない現状を受けて、ファルケ監督は19日の会見で「彼は私にこう言ってきたんだ。『僕は地元出身で、リーズのサポーターでもあるが、チャントが無い。田中は2試合しかプレーしていないのに、すでにチャントができている。いい加減にしてほしい』とね」と語っている。
今季ここまでリーグ戦でスタメン出場ゼロ、途中出場5試合と控え要員に甘んじているバイラムだが、指揮官は同選手を高く評価している。英メディア『カウト・オフサイド』が9月29日に伝えたところによると、バイラムとリーズの契約は2025年6月までだが、契約延長の可能性が高いとのこと。ファルケ監督は「バイラムがリーズにいてくれて嬉しい。様々なポジションでプレーできるし、最も経験豊富な選手のひとり。チームに必要不可欠な存在だ」と全幅の信頼を寄せているという。