みんなもやろう、エンジン移植
ハセガワ製のケンメリGT-Xをベースに、輸出仕様のダットサン240K GTを作ろうというこの企画、前回・第6回では細部塗装、そして最終組み立てを行い完成させた。今回は、その完成状態をじっくりご覧いただくとともに、制作についても軽く振り返ってみよう。
すでに述べた通り、今回の作例は国内仕様のスカイライン2000GT-Xをベースにダットサン240Kへと小変更を行い、さらにエンジン再現も盛り込んだものだ。ハセガワ製のケンメリはボンネットがボディと別体になっており、シャシーもタイヤハウス部分の形状などがしっかりと再現されているので、エンジン搭載の加工はメーカーとしても想定しているところと思われる。皆さんにも、S20やL20を載せる改造を(あるいはまったく関係ないV8などを積むのも良いだろう)楽しんでいただきたい。
輸出仕様のケンメリについては以前の回でも触れているが、もう一度おさらいしておこう。スカイラインの輸出はプリンス時代、そしてハコスカでは小規模なものであったが、C110型系、いわゆるケンメリでは本格化、もう少し規模が大きくなったようである。エンジンは先代と同様に、国内仕様より大排気量のL24を搭載、車名は「DATSUN(ダットサン)240K」。4気筒モデルも輸出されており、そちらの車名は「160K」「180K」である
ボディ形式も充実し、4ドア・セダンだけでなくバンや2ドア・ハードトップもラインナップ。この海外仕様ケンメリは、オランダやベルギー、スイス、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどへと送り出されたという。
バリエーションキットの可能性は…?
今回の作例はオーストラリア仕様のダットサン240K GTとして制作した。ボディカラー以外では、車体各所のバッジ類、ホイール、マフラーのエンドパイプ、エアクリーナーなどといった特徴を、自作やパーツ加工により再現している。バッジはアオシマからかつて発売されていた240K GTのデカールを利用。ちなみに、オーストラリア仕様は地域によってGTでもGLのバッジが付いていたという。
ハセガワのケンメリには今後、後期型GTX-EやGTX-E・S、あるいは前期型GT、さてはまた中期型のGTおよびGT-X(外観はほぼ前期型のままだがリアのリフレクターが丸っこい)などといったバリエーション展開が想像できるが(あくまで想像である、念のため)、こうした海外仕様の制作に挑んでみるのも面白いのではないだろうか。
※使用キット
ハセガワ1/24スケールプラモデル ニッサン スカイライン HT 2000GT-X (KGC110)
3,520円(税込)
作例制作・写真:北澤志朗
文・秦正史/提供元・CARSMEET WEB
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