上田綺世 写真:Getty Images

 フェイエノールト所属FW上田綺世は、10月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選での日本代表招集がほぼ確実とみられる中、オランダ1部リーグ第7節のNECナイメヘン戦でスタメン出場。FW小川航基との日本人対決が実現した一方、上田本人は複雑な心境を抱いているという。

 今季も開幕戦からメキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの控えに甘んじていた上田。結果を残せず、現地メディアやファン・サポーターから批判を浴びていたが、22日の第6節NACブレダ戦でヒメネスが負傷したことによりチャンス到来。同選手に替わってピッチに立つと、5分後に強烈なダイビングヘッドから先制ゴールを奪っていた。

 ヒメネスの長期離脱が確実と報じられる中、ナイメヘン戦では今季初めてリーグ戦でスタメン出場。強烈なシュートを放つなど攻撃面でアピールも、ノーゴールという結果に終わっている。

 そんな上田は試合後、米メディア『ESPN』オランダ版のインタビューに対応。「このチャンスを活かしたいが、こんな形でスタメン入りしたくはなかった」「自分の力でレギュラーになりたかったが、サッカーとはそういうものだ」などと否定的なコメントを残した模様。オランダメディア『VP』は同選手の発言内容について「上田は率直な思いを語っている」と綴っている。

 10月2日にUEFAチャンピオンズリーグのジローナ戦を控えている上田。2試合つづけてのスタメン出場も予想されるが、本人は「自分がフェイエノールトの9番であることを証明するつもりだ。このチャンスをものにするつもりだ。成長していると感じているし、以前とは全く違うストライカーになった。フェイエノールトは僕に多くのことを要求し、ハードルを高く設定している」と意気込んでいるという。