豊洲市場で海産物を買いながら気が付いたことは、ここには定価がなく多くが相対取引で値段交渉しながら売買されているということでした。
交渉慣れしている人や、常連の顔馴染みはお店の人と相談して安い価格で購入したり、おまけを付けてもらっています。
逆に私のような「一見さん」は、交渉しようにもツテも相場観がありませんから、言い値で買うしかありません。
いや、マグロの扱いでは日本一と言われる「やま幸」さん(写真)のようなレベルの卸しになると、そもそもツテが無いと買い物すらできない雰囲気です。
つまり、買い手によって同じものが違う価格で売られていたり、買うことさえできなかったりするのです。
これに対し、スーパーやコンビニのような小売店では価格が値札で表示されており、客はその値段で買うか買わないかを判断するだけです。コンビニで値引き交渉をする人はいません(関西にはいるのかもしれませんがw)。
これは、実物資産と金融資産の関係に似ています。
不動産やワイン、アンティークコインといった実物資産は、豊洲市場で買い物をするのと同じように価格に歪みが生じています。
一方の金融資産はマーケットメカニズムで価格が決定され、全員が同じ値段で売買をすることになるのです。スーパーやコンビニと同じで「価格の歪み」はほとんど存在しません。
資産運用においては、実物資産の価格の歪みも重要な収益の源泉となります。他の投資家よりも安い値段で購入したり高い値段で売却したりできれば「超過収益」を得られるのです。
先週末から説明会を開始した資産設計実践会は、私が主宰する金融資産と実物資産を組み合わせた合理的な資産の増やし方を実践する投資家コミュニティーです。
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