2023年10月1日に導入されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)。業種や事業規模の大小、営業形態に関係なくすべての事業主に影響を与える大きな税制変更でした。

インボイス管理サービス「Bill One」(運営Sansan株式会社)が、経理担当者1,000人を対象に「インボイス制度開始1年後の実態調査」を実施しました。

約7割の経理担当者が課題ありと回答

今回の調査は、インボイス制度開始からおよそ1年が経過したことを期に実施され、インボイス制度に対する担当者の生の声から現状をはかり知ろうというものです。

未だに約7割の経理担当者が制度対応に課題を抱えているさまが明らかになっています。

課題の内容に目を向けると、「制度対応に伴う業務の増加(50.1%)」「請求書や領収書が適格請求書の要件を満たすかどうかの判断が困難(38.6%)」「社員が適切に制度対応できているかどうか不安(38.3%)」といった意見が寄せられています。

多くの職場で担当者不足が発生

インボイス制度による自社への影響をたずねると、「経理担当者の不足(33.8%)」が最も多く、次いで「残業時間の増加(25.0%)」という回答が続きます。

これらの結果からも、制度変更や、それにともなう業務量の変化に多くの職場がついていけておらず、対応に苦労している現状がうかがえます。

インボイス制度対応に課題があると回答した人へ、具体的に制度開始前と比較して、どれくらい業務時間が増えたかも調べているといい、「経理担当者1人あたり月に約5.5時間」という結果を示したとも伝えられています。

調査概要

調査名:インボイス制度開始後1年の実態調査

調査方法:オンライン上でのアンケート調査

調査地域:全国

調査対象:20〜50代の経理担当者(正社員・契約社員)1,000人

調査期間:8月22日(木)~27日(火)

調査企画:Sansan株式会社