生成AI分野で目まぐるしい進化が起こる中、データはAIにとって燃料にあたる貴重なもの。高品質かつ膨大な量のデータをサービスとして提供するのが「DaaS (Data As a Service)」だ。データの購入と収益化が主流になる中で、データ市場の複雑化に対処するためのツールへのニーズも拡大している。
DaaSプロバイダーのこうしたニーズに応じて、データ収益化の支援プラットフォームを展開するSaaS企業が2024年に設立されたばかりのMondaだ。
同社は9月3日、500万ドルのシード資金調達を発表した。Mondaはこの資金を米国での事業拡大、パートナーの拡充、同社プラットフォームの強化に投資する計画だ。DaaS事業を支えるオールインワン型データ収益化プラットフォーム
Mondaが提供するオールインワン・データ収益化プラットフォームは、DaaSビジネスの起業から規模拡大までを支援するもの。すでに150社以上のDaaS企業が利用し、6,000件以上のDaaSサービスが開発済みだ。
Mondaのプラットフォームが提供する主要なサービスには、データ製品、データストアフロント、データマーケットプレイス、データCRMなどがある。また、データ分析からインサイトの提供も行うという。MondaはGoogle CloudやDatabricks、SAPなど世界有数のクラウドデータマーケットプレイスとのパートナーシップを締結。 これによって顧客企業は幅広い潜在的なバイヤーにリーチし、データ販売の可能性を高めることができる。
データ収益化ビジネスの民主化を目指し生まれたスタートアップ
Mondaの共同設立者は、連続起業家でデータ業界ベテランのThani Shamsi氏(写真右)とRichard Hoffmann氏の2人。Mondaはもともと、両氏がベルリンで2018年に立ち上げたデータプロバイダー向け比較プラットフォームDatarade*社のスピンオフとして誕生した。設立まもないMondaだが、今年の初めから現時点までにチームが32人へと倍増したという。