リーグ戦直近9試合負けなし。うち、8勝1分けと驚異のハイペースで首位独走の尻尾を掴んでいる。その立役者となるのが、今夏オーストラリア1部のメルボルン・シティから完全移籍で加入したトルコ系ドイツ人FWトルガイ・アルスランだ。ここまで出場したリーグ戦7試合257分の中で放ったシュートは9本。そのうち7本がゴールしており、驚異の数字を叩き出している。チーム全体でみてもJ1の得点総数が第1位と攻撃力の高さを物語っている。
ネガティブ要素
リーグ4番目に少ない32失点ではあるが、直近3試合で複数失点している点が唯一の懸念点か。広島の攻撃陣が手詰まるようなことがあれば、一気に劣勢に回ってしまうことも考えられる。DFの荒木隼人、佐々木翔、中野就斗がいかに町田の強靭なFWに仕事をさせないかがカギとなりそうだ。
町田ゼルビア(現2位)
- 勝ち点59
- 試合数31
- 17勝8分6敗
- 得点46失点22
- 得失点24
ポジティブ要素
町田の武器はなんといっても強固な守備力である。ここまでクリーンシート総数が16試合、総失点数が22とJ1トップの数字を誇っている。Jリーグ公式サイトによると、被枠内シュート数は92本とこちらも最少の数字だ。守備陣には日本代表のGK谷晃生、DF中山雄太、元日本代表DF昌子源など豊富なタレントを揃えており、チームには欠かせない存在だ。
ネガティブ要素
9月14日に行われた第30節のアビスパ福岡戦で、ディフェンスの要であった中山雄太が右膝内側側副靱帯損傷で戦線離脱。これはチームにとって大きな痛手だろう。また、前回の直接対決では、広島に中盤の競り合いで負けてしまったことが先制点を許すきっかけとなった。こぼれ球奪取数は町田が1,055回の5位に対し広島は1,157回で1位。中盤の競り合いをいかに制するかが勝負のターニングポイントとなり得る。